はじめての編み物!手芸店で毛糸を買うときの選び方と、失敗しないためのポイント

執筆者: ニットスペース えむ 職業:編物講師
はじめに

前回のコラムでは、本に掲載された作品を、自分の好きな糸で編むための素材選びのポイントをお話しました。


今回は、手芸店で毛糸を買う時に失敗しないためのポイントをお話します。

 

 

毛糸の必要量

編物の本を見ると、よく「○○を400g」というようにグラム表記されています。
では、同じようなゲージの糸であれば、同じ400gを買っておけば大丈夫でしょうか?


もし途中で足りなくなったら、また手芸店まで足を運ばなければなりません。
1玉多めに買っておけば大丈夫でしょうか? 

 

重さではなく、長さに注目

毛糸は、例えゲージがほぼ同じでも、その素材や糸の特性によって、同じ重さでも長さが違います。
参考にするのであれば、糸の重さではなく長さに注目しましょう。


本で使用されている糸の情報をネット等で確認しますと、必ず1玉あたりのグラム数と長さが記載されています。


 

もし40gで約124mの糸を10玉、400g使用した作品を編みたいのであれば、1240m糸を使用していますから、1玉180mなら1240÷180で6.8、約7玉ということになります。


もちろん、これは概算ですので、編み方がきつかったり、緩かったり、サイズによっても変動はあります。
長さで計算した玉数に1個か2個プラスすると安心です。


1玉の重さも、メーカーの規格によって、40gだったり25gだったりまちまちなので注意しましょう。 

 

ロットにも注目

毛糸を購入するとき、出来るだけまとめて必要分を購入するようにしましょう。
後から追加で購入すると、「同じロットの糸がありません。」と手芸店で言われることがあるからです。 

 

ロットとは

ロットは、毛糸を染めた時の釜の記号(番号)です。
同じ色番号であっても、違う釜で染められた糸は、(特に淡い色の場合)編地にすると微妙な違いが出ることがあります。


糸だけでは分からなくても、セーターの身頃など大きな編地で続けて編んでいくと、はっきりと色味の違いが目立つことがあります。
同じロットの糸であれば、同じ釜で染めてあるので100%同じ色なので安心です。

 

 

もし、買い足した糸が同じロットのものでなかった場合は、セーターであれば襟ぐりや裾、袖ぐりのゴム編みなど、あまり量のない目立たない箇所に使うと良いでしょう。 

 

タグは重要

毛糸に巻きつけられているタグ、使い始める時にびりっと破いて捨てていませんか?

 

 

毛糸のタグには、ここまでお話した大事な次のポイントが全部記載されています。

 

  • メーカー名
  • 商品名
  • 色番号
  • ロット番号
  • 標準ゲージ
  • 参考使用針(標準ゲージを編んだ時の針)の号数
  • その他、洗濯方法、品質など

 

毛糸の糸端数cmを切ってタグに貼り付けて保管しておくと、次の作品の参考にもなります。

 

おわりに

毛糸が準備出来たら、いよいよ編み始めです。
毛糸玉の山が徐々に低くなっていくと、あなた色の作品が出来上がっていきます。

 

 

ご紹介したワンポイントで、もっと楽しく自由に編物を楽しんで下さいね。
また次回をお楽しみに。 

 
 コラムニスト情報
ニットスペース えむ
性別:女性  |   職業:編物講師

北欧のデンマークの手芸学校で自由な編物の発想に感動して帰国しました。

横浜市の自宅で編物教室を開催しています。
カリキュラムを決めず、それぞれが編みたい物をお持ちいただきアドバイスする形で、現在月5回(火曜、水曜、木曜、土曜2回)教室開催しています。
2012年より東急セミナーBEたまプラーザ校にて「ニットカフェ♪」講師を担当。

2011年からオリジナルの作品作りも始め、イベントへの出品や委託販売を開始しました。
ホームページ(http://home.e06.itscom.net/emu/)では作品も詳しく紹介してます。遊びに来てくださいね☆