民芸調の宿と自然一体型の洞窟温泉、大分県「福元屋」体験まとめ (1/2)
はじめに
今回は、壁湯天然洞窟温泉 旅館 福元屋についてご紹介いたします。
私の温泉の好みをわがままに言うと、以下のように続きます。
- 温め(できれば40℃以下)
- 源泉掛け流し(できれば足下湧出で湧出量は多くあるべし)
- 強酸性は苦手(肌に厳しい)
- 成分濃度は高め(体へのインパクトがある)
- 露天風呂の湯船は川沿い
- 料金は良心的(洗面台、トイレは部屋になくとも良いがウォッシュレット)
- 宿は一軒宿で造りや佇まいは鄙びた簡素なもの
- 部屋数は15室以下
- 館主や仲居さんは会話が出来そうな方
- 料理は、贅沢は言わないがほんの少しは工夫して欲しい
福元屋はなんと、4を除いて他は合致しています。
人気があるのは、私好みなのではなく、多くの方に支持されているからではないかと思います。
宿の佇まい
宿への小道は、鬱蒼とした林になっています。
期待に胸が膨らみます。
この寂れた感じが、日本人にはたまりません。
玄関からすでに民芸調で、田舎の叔父さんの家に来た感じです。
都会では既に抹消されてしまった、古き良き日本です。
民芸調の部屋と眺め
館内も全てが民芸調、実は福元屋は2001年に改築されました。
その前はごく普通の温泉宿だったとのこと。
館主は一大決心をされ、今は徹底的な民芸調です。
少しアンバランスなところもあって、そこが良い味になっています。
部屋は小作りですが民芸調です。障子の窓が見えますでしょうか?
これぞ温泉宿、季節(6月)になればこの渓流でホタルが舞います。
団扇と冷酒でたたずめば完璧です。
実は右手の奥に、洞窟岩風呂があります。
洞窟岩風呂
渓流の右手の、彫り込まれた崖の奥から大量のお湯が湧き出しています。
隔てているのは、コンクリートの壁(通路)一枚です。
この自然、そのまま洞窟岩風呂が素晴らしいです。
完全透明のぬる湯が奥から湧き出しています。
とてもぬる湯ですので、当然長湯になります。
目を閉じれば川の瀬音と鳥の声。
確かに人間は自然の一部であると納得します。
コンクリート壁(通路)の川側に降りると、川に寄り添う位置に野天風呂があります。
ここからは、川を泳ぐ魚の群れがすぐ目の前に見えます。
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