転職活動は在職中に!仕事を辞めてから行う職探しのデメリット (1/2)

執筆者: 秋里俊一 職業:就職コンサルタント
はじめに

こんにちは、就職コンサルタントの秋里俊一です。

前回は転職と再就職の違いと、それぞれの活動における留意点を簡単にお話ししました。

今回は転職についてのお話です。

 

 

転職活動は在籍のままで

転職を考えた時、在籍中の会社を辞めることを始めに考える人がいますが、辞めてはいけません。

転職活動は、現在の会社で働きながら行うものです。

 

会社に対して何となく後ろめたい気持ちが生じたり、仕事に集中しきれない等の精神的なストレスがかかりますが、そこは自分のためだと割り切りましょう。

 

会社とあなたの関係は「契約」であって、従属関係ではありません。

会社を辞めようと思った、あるいは別の会社で新しく仕事をやろうと思った時に、あなたが考えなければならないことは「目標をきちんと設定して、目標達成(転職)までは現在の仕事をしっかり続ける」ことです。

 

会社を辞めるのは、転職が決まってからです。

 

最終行が「在籍中」と「退職」では天と地の差

履歴書の職歴欄の最終行が「~在籍中」となっている場合と、「~退職」となっている場合とでは採用側の印象が全く異なります。

それは、志望動機欄に書かれている内容と深く関わっており、転職を考えるに至った状況によって、書かれる志望動機は変わると思います。

 

共通するのは「これまでの経験を活かして…」とか「募集職種に興味と意欲を持って…」と言うような、「挑戦する姿勢」が書かれているはずです。


「~在籍中」と「~退職」の違い

「~在籍中」となっている履歴書を見た採用担当者は、志望動機を読んで、より良い仕事を求めて自分を高めようとする姿勢を読み取ります。

 

一方、「~退職」となっている履歴書を見た採用担当者には、どんな志望動機が書かれていても、失業中で必死に再就職活動をしている姿が浮かんでしまいます。

 

なぜ会社を辞めたのか

採用の基準は、「困っている人を助ける」とか「必死さを評価する」とかではなく、「十分なスキルを持っているか?」や「即戦力になり得るか?」などにあります。

 

どんなに積極的な志望動機が書かれていても、書類選考の段階で「なぜ会社を辞めたのか?」と採用担当者に考えさせるだけでマイナスなのです。

 

あなたが転職を考えている人ならば、「~在籍中」と書かれた履歴書を持って活動しましょう。

 

決まるまでは今の仕事を全力で

在籍のまま転職活動を行うことは、相当に神経を使うことになります。

飲み会やちょっとした社内での会話にも気持ちが乗らなくなってくるでしょうが、辞めようと思っていることを、絶対に周りに知られてはなりません。

 

人材紹介会社に登録し、新聞やネット上の求人を探し、友人や知人に相談することもあるでしょう。
見つけた求人の内容を検討する時間や、履歴書・職務経歴書を書く時間も必要ですし、活動が進んでくると面接にも行かなければなりません。
焦る気持ちが、仕事の集中力を奪って行きます。

 

しかし、今の仕事をこれまで以上にしっかりとこなして行かなければ、転職が決まる前に評価が下がり、配転や転勤命令が出て退職に追い込まれてしまうかもしれません。

 

 
 コラムニスト情報
秋里俊一
性別:男性  |   職業:就職コンサルタント

コンピュータ業界で約35年間にわたり多くの職種を経験後、大手就職支援会社でコンサルタントとして約10年間勤務しました。直接・間接に就職をお手伝いした人数は800名以上になります。現在はリタイアして、主に再就職ブログを通じてアドバイスを行っています。