失業保険に甘んじてると失敗する!再就職・転職を成功させる秘訣

執筆者: 秋里俊一 職業:就職コンサルタント
再就職活動の鉄則

就職コンサルタントの秋里俊一です。


前回は働きながら就職活動を行う「転職」について、「早まって現在の仕事を辞めてしまってはいけない」とお話ししました。


今回は「辞めてしまった方」についてのお話です。

「やりたいこと」より「やれること」

自分の意思で辞めた方も、会社の事情等でやむを得ず辞めた方も、その理由はともかく、自分が「失業者」であることをはっきりと認識しなければなりません。

 

経験・能力不足が伺える応募書類

失業中の方が求人案件に応募した時、経験・能力を評価される前に「失業中であること」が大きなハンディキャップになると前回にお話ししました。
提出した応募書類をきちんと読んでもらうためには、履歴書・経歴書に書かれている経験・能力が募集職種に合致、または極めて近いものでなければなりません。


募集職種についての経験・能力に不足がある「失業者」の応募書類は、採用担当者に真剣に検討されることもなく、「検討の結果残念ながら…」の決まり文句とともに返送される運命にあります。

 

 

やりたいことよりやれることを

「この際夢であった仕事に挑戦しましょう」などと甘い言葉に踊らされてはいけません。
夢を追って応募できるのは新卒者か、職業経験が浅い20代前半まででしょう。
応募する職種が、「やりたいことよりやれること」であることは、辞めてしまった方の再就職活動の鉄則です。

夢を追うことがいけないとは言いませんが、就職活動は夢を追うことではなく、生活の糧を求める極めて現実的な活動なのです。

 

求人案件は「生もの」である

求人案件は生ものです。


ハローワークの求人を見ていると、掲示された順番ではなく新しく掲示される求人から決まって行きます。
条件の良い求人には応募者が殺到し、すぐに決まってしまうからです。
スーパーの店先で野菜や魚が新鮮なものから売れて行くのと同じことです。

 

応募は早めに

求人内容をしっかり検討することは大切ですが、「就職であって就社ではない」、つまり、会社を選ぶ前に職種を選ぶのですから、鮮度の落ちないうちに応募しましょう。
応募書類を提出してから、募集会社のチェックをしても遅くないはずです。


調査に時間をかけていると応募多数で募集が締め切られてしまうかも知れませんし、募集締め切りぎりぎりに書類を提出したのでは「熱意」を疑われるかも知れません。

 

 

求職者にも賞味期限がある

求人案件が生ものであると同じように、求職者にも「賞味期限」があります。


失業した方の賞味期限は半年だと思ってください。
それ以上時間が経過すると、書類選考の通過率が極端に低下します。
前回お話ししたように「錆」が出ていると判断されるからです。

失業保険が出ているうちは…?

失業保険が出ている間はのんびりしたいという方が、非常に多くいました。
その方たちは、「錆」が付いてから就職活動を始めることになり、失業期間は長期化して、結局条件の悪い就職に甘んじなければならなくなります。


あわてて意に反した就職をすることはありませんが、賞味期限切れにならないよう、計画的に、合理的に就職活動を進めてください。

おわりに

失業している方の再就職活動は厳しく、苦しいものです。
経験と能力が錆びないうちに、一日も早く抜け出さなければなりません。
そのためには、活動は再就職に向かって合理的で効率的なものでなければなりません。


そのコツは、「やりたいことよりやれること」の職種の選択とともに、いつまでに再就職するという時間的な目標を決め、それに向かってやるべきことを着実に実行する強い意志を持ち続けることです。

 
 コラムニスト情報
秋里俊一
性別:男性  |   職業:就職コンサルタント

コンピュータ業界で約35年間にわたり多くの職種を経験後、大手就職支援会社でコンサルタントとして約10年間勤務しました。直接・間接に就職をお手伝いした人数は800名以上になります。現在はリタイアして、主に再就職ブログを通じてアドバイスを行っています。

 

 ビジネス・経済のコラム