履歴書は人事の目線で!採用面接に繋がる履歴書・職務経歴書のポイント

執筆者: 安 紗弥香 職業:社会保険労務士、コミュニケーション・トレーナー
はじめに

こんにちは、コミュニケーショントレーナー・社会保険労務士の安紗弥香です。

 

企業が従業員を採用する際、応募者の選考にあたって、書類選考も軽視できません。

 

履歴書は「応募者そのもの」。
記載内容から、人物像を浮き彫りにできます。

 

 

ここでは、見逃しがちな判断ポイントについて、事例を挙げて解説します。

応募者の方も、採用担当者の立場から見てみると、新たな発見があるかも知れません。

 

空欄はないか

履歴書を受け取ったら、まず空欄がないか確認をしましょう。

 

空欄は注意力が散漫、あるいは応募に対する熱意が低い可能性があります。

しっかり全項目埋められていたら、この点では合格ラインです。

 

ギチギチにPRで埋められているものは要注意

しかし、逆に枠内ぎっちりに字が埋められている場合も、やや注意が必要です。

 

履歴内容の具体的な記載であればいいのですが、応募者が自身の強みをアピールする内容ばかりである場合は、神経質な性質、自信のなさの表れである可能性もあります。

丁寧に書かれているか

最近は履歴書もパソコンで作ることができるので、必ず自筆ということではありませんが、自筆の場合は、字の丁寧さも重要です。

 

店舗勤務などでは、お客さま対応時に、領収書などで字を書くこともあります。

字の形が綺麗かそうでないかではなく、丁寧に書かれているかどうかを、一つの判断材料として活用してみてください。

学歴や職歴の空白期間があったら

学歴や職歴の空白期間があった場合、まずはその回数や期間の長さに注目しましょう。

 

面接を同時で行う場合は、その期間に何をしていたか、あるいはその理由について、質問を通じて確認をします。

転職回数が多い

短期間で転職を繰り返している応募者の場合、何かしら共通の理由があります。

 

やむを得ない事情がある場合もありますが、業務についていけなかった、人間関係に不満があった、飽きたなど、消極的な理由で転職をしている可能性もあります。

 

こうした応募者に面接を行う場合には、転職に関する理由を質問してみましょう。

 

 

既往歴がある

健康状態の欄がある場合、「良好」ではなく、病名が書かれていれば、完治しているかどうかも含め、面接時に確認してみましょう。

 

逆に、良好と書かれていても、それをそのまま鵜呑みにしてしまうのもやや危険です。

入社後に休職が発生したり、職場トラブルが起こったりした場合に、対応をするのは紛れもなく企業側です。

その結果、大きな損害を被ることもあります。

 

最近は鬱病なども多く見られることから、書類選考段階では注目しておきたいポイントではありますが、実際には面接の場で、話をしながら確認をしたほうがいいでしょう。

おわりに

最も大切なことは、履歴書から応募者の熱意が感じられるかどうかです。

 

熱意を感じられれば、面接選考の日程を応募者に案内し、実際に話をしてみましょう。

 
 コラムニスト情報
安 紗弥香
性別:女性  |   職業:社会保険労務士、コミュニケーション・トレーナー

経営・人事コンサルティング Office38 代表
社会保険労務士法人プレミアパートナーズ 副代表

ディズニーで5年間、最高の接客と人材育成を経験した後、CVSチェーン本部へ転職。7年間、4,000人超の社員、加盟オーナーの研修に携わる。その中で、店舗の職場環境向上と労務管理支援に活路を見出し、2012年、社会保険労務士登録、翌年独立。労務管理、採用支援、スタッフ育成研修と幅広いサポートには定評がある。

主な著書に「Q&Aでわかる 小売業店舗経営の極意と労務管理・人材育成・事業承継」(日本法令)がある。