遺産相続、データ処分、経営引き継ぎ。自分が死ぬ前に行っておくべき5つの終活ポイント (1/2)
こんにちは、終活カウンセラーの上田光治です。
明日突然死んでしまった場合、困ることはなんでしょうか?
本当にいろいろな「困ること」が出てくるかと思います。
会社、家族、お金、友人、ネット上の人間関係などが最たる例です。
家族が機械に弱く、パソコンに残っているデータを安全に処理できるかどうか、心配な方が多いようです。
それとは逆に、身内にネットやSNSの中身を知られたくない方も多いようです。
ご契約しているプロバイダーやサービス等の「サービス内容」や「サーバ保守管理体制」を確認することをお勧めします。
なお、家族にPC上のデータなどを見られたくない場合、自宅のデータサーバは一定期間ログオンされないと自動消去される仕様にカスタムするとよいでしょう。
「パスワード一覧などは必要ですか?」という質問をよく受けます。
市販のエンディングノートにも、わざわざご丁寧に記入する欄まで設けてあるものもあります。
結論から申し上げますと、パスワードの一覧表はセキュリティ的に危険です。
理由は、なりすまし詐欺などの危険性があるからです。
ネットバンキングの被害件数・総額も年々明らかに増えており、今後はさらに拡大の傾向にあります。
SNSなどのパスワードは、誰にも教えなくても問題ないでしょう。
詐欺に遭うリスク・それにより周りに迷惑をかけるリスクよりは、はるかにマシだと思います。
会社の経営者はかなり心配ごとが多いようです。
- 会社の運営の段取り、個人資産・死亡保険金の受け取り時効。
- 友人・グループの交流関係
- 給料のとりきめ、資金繰り、銀行のパスワードなど
事業承継で問題となるのは、多くの場合、次の3点です。
- 苦労して会社を大きくしてきたのに、次に託したいと思える適任の後継者が見つからない。
- 自社株の評価額が予想外に高くなり、株の大半を持っている社長が万が一のことがあった時、相続税が多額にかかってしまう。
- 事業承継者(息子・娘)に株を引き継がせたいが、株価が高くて株を買い取る資金が不足していてできない。
最近特に注目されている「信託」の活用をお勧めします。
信託設定時は、受益者に贈与税が課せられ、信託での課税関係は独特ではありますが、スキームとして有効です。
海外の会社を経営している社長さんは、その会社運営と海外預金の行く先など、気になるところです。
休眠口座が増えている理由の1つでもあります。
海外に会社を持つということは、当然現地に精通した公認会計士さんやCFPさんが付いているはずです。
万が一の対応時には委任契約等で対応することをお勧めします。
子ども達、および妻が、今後できるだけ豊かに生き抜いていくための教えなどを、まだ伝えていないという心配をお持ちの方もいます。
相続対策でやらなければならないことがあるとすると、次のポイントにほぼ絞られます。
1.「争族」対応、2.「節税」対策、3.「納税」対策の、3つです。
「相続」が「争族」になってしまうのは、金銭的なトラブルが主な問題と思われがちですが、決してそうではありません。
その背景にあるのは、むしろ相続人である親族間が意地を張り合う形になってしまい、感情のもつれからきています。
「相続税」対策には、「節税」対策と「納税」対策の2つです。
2社の顧問弁護士に、それぞれ一部遺言の公正証書も作り伝える形を取る、もしくは、「遺言代用信託」の活用をお勧めします。
これは家族間の生活を安定させるために有効ですし、第三者である専門家を「信託監督人」や「受益者代理人」として契約しておくと良いと思います。
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私の叔父が比叡山延暦寺でお坊さんをしている縁で、檀家さん・信者さんの話や無縁仏の話をきっかけに、東京大学での市民後見人養成講座を受講。卒業後、司法書士・税理士事務所と共同でエンディングノートセミナーを企画。介護施設・デイサービスセンターでの研修を経て、48歳 株式会社 Roii設立。
3年間でエンディングノートセミナーを関西中心に約1,500人の受講生実績。
独身女性向け・経営者向けに
テーマ 「もしも、明日あなたが死んだら困ることベスト3」
65歳以上向けに
テーマ 「実は終活なんて必要ない。本当に目指すのは自立死!」
重たいテーマですが、楽しく笑いが起こるような話し方を心がけ、終活事項 のウラもオモテもたっぷりとお話をさせていただき、講演主催者からもご好評をいただいています。
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