
こんにちは。コンディショニングトレーナーの伊藤律子です。
今回は、運動が苦手な方にもお勧めの、室内で行える簡単な腹筋トレーニングをご紹介します。
腹筋をつけたいけれど、どのように鍛えればよいか分からないという方や、筋力が弱く、続けることが難しい方にも簡単にできる腹筋エクササイズです。
腹筋を鍛えるというと、少々ハードなトレーニングに聞こえると思います。
そんなつらい事をしてまで、腹筋は必要なのでしょうか。
お腹には、腹横筋、腹斜筋、腹直筋など、いくつかの種類があります。
身体の構造上、肋骨や骨盤など大きな骨で囲われていないため、それらの腹筋で内臓を守り、身体を動かし支えています。
また、お腹にはたくさんの神経が集まっているため、日頃のストレスや緊張、不安などがあると過緊張により、お腹に影響が出てしまうこともあります。
身体にとって大切な役目をしているお腹の筋力バランスを、整えておくことが必要なのです。
腰や股関節に負担をかけないよう、呼吸と連動させながら、お腹を鍛えていきましょう。
まずは自分の身体の今の状態を知ることが大切です。
簡単に調べられる方法をご紹介します。
床の上に仰向けで寝ころび、腰の後ろと床の間に、どのくらい隙間があるか、手を入れて確認をしましょう。
このとき、ベッドのマットレスのように柔らかいところだと正しく確認することができませんので、硬い床の上で行ってください。
床と腰の間のスペースはどのくらいありましたか?
理想的な姿勢です。
腰椎の自然なカーブがあるので、手の指が入るくらいの隙間があるのが理想的です。
身体が反っています。
身体と床の隙間に、手首まで入ってしまう場合は、腰と共に背中まで反ったままが硬くなり、寝ころんでも筋肉が緩まず、腰背部が硬直をしたままになっています。
腹筋力の低下も原因の一つです。
弱くなった腹筋のかわりに、腰や背中で身体を支え負担をかけると、背面側が硬くなっていき、腰痛になることもあるでしょう。
身体が丸まっています。
腹筋力の低下により、立っている時や座っている時にお腹で支えられず、腰や背中が丸まっているのが楽になっている状態です。
その姿勢では、内臓の圧迫により、臓器への負担もかかりやすくなるでしょう。
身体は、反りすぎも丸まりすぎても良くありません。
お腹と背面側の筋力バランスが必要なのです。
では、どのようにお腹の筋力を鍛えていけば良いのでしょうか?
まずは、一日数分、深い呼吸をするところから始めましょう。
両足の幅は、こぶし一個分くらい空けます。
息を吸うときはお腹全体が膨らみ、息を吐くときはお腹全体が薄くなるよう腹圧を高めます。
左)息を吸っているところ、右)息を吐いているところ
肩や胸、のどに余分な力が入っていると、腹圧を高めることができません。
手のひらで、お腹が動いているかを確認をしながら行いましょう。
次に、足の長さを使って腹筋を鍛える方法をご紹介します。
腰の後ろは少しスペースがありますが、背中はしっかりと床につけます。
膝を曲げたまま、両足を持ち上げます。
伸ばした状態のまま、呼吸を繰り返しましょう。
下の写真のように、足の重さに負けて、背中が床から浮いて腰が反りすぎるのはNGです。
悪い例:背中が床から浮いて、腰が反りすぎている
腰が痛い方は、腰を丸めるような意識で行うか、それでも痛い方は、膝を伸ばし切らず、少し曲げたままで行いましょう。
呼吸数を減らしても構いません。
エクササイズ後に、最初に確認をした、床と背中側の隙間を再確認してみましょう。
最初よりも背中が床につく面積が広くなり、腹筋の力で身体全体が緩んでいるのを感じられると思います。
今まで腹筋が苦手だった方も、全身に力が入ってしまうほどの腹筋をせずに、まずは呼吸の力で深層部の筋肉を使えるようトレーニングをしてくださいね。
程よい腹筋力は姿勢も良くし、内臓も守り、健康的に過ごせるよう活躍をしてくれるのです。
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