生理前のイライラは病気です!PMDD(月経前不快気分障害)の原因と症状 (1/2)
PMDD(月経前不快気分障害)という病気は、生理前になるとイライラや怒りっぽくなるなど、精神的不安定を指す症状のこと。PMDDの原因と対策・対処法を解説していきます。
女性なら誰しも経験したことがある、生理前のイライラ。
人それぞれによって強度の違いはあるものの、大した問題ではないと思う人も多いのではないでしょうか?
ただし、このイライラによって、大切な人生を狂わせてしまうことがあるといったら、おそらくビックリするでしょう。
PMDD(月経前不快気分障害)。
なかなか聞きなれない言葉だと思いますが、実はこの病気によって精神的に苦しみ、友達や恋人との関係、または家族崩壊などといった苦しみを経験してしまう女性がいるのです。
生理前になるとイライラしたり、胸の張りなどを経験する女性も多いと思いますが、このような症状を「月経前症候群(PMS)」と言います。
この症状がさらに悪化して、特に精神面の症状が重くなったものが、「月経前不快気分障害(PMDD)」です。
PMDDは「月経前の時期限定で起こるうつ病」と言われるほど、精神的に苦しい状態に陥ってしまうことがあります。
症状としては、強いうつ、悲壮感、不安感、緊張感、絶望感など。
感情をコントロールできず、他人にひどい言葉を言い放ったり、暴力的になることもあります。
その一方で無気力になる、物事を決断できない、仕事に集中できない、人に会いたくないといった気分にもなります。
その結果、過食、過眠、不眠などの不摂生な行動をとってしまい、体が膨らむなどの症状が出る人もいるようです。
あまりに症状がひどいと、日常生活や社会生活に支障がでてしまうほど深刻な状態になってしまう可能性もあるので、非常に危険です。
こういった病気に苦しんでしまうは少ないのかと思いきや、月経のある女性のうち、3~8%の人がPMDDの診断基準に当てはまると言われています。
決して稀な症状ではないことが分かるでしょう。
PMDDは、精神的な症状がかなり強く現れてしまうため、最悪の場合、家庭不和や離婚に発展するケースもあります。
精神的な病だとは気づかずに、その人の人間性に問題があるといった間違った解釈をされてしまい、同じ女性同士でも理解してもらえない場合もあります。
PMDDの原因は、まだはっきりとは明らかになっていませんが、女性ホルモンが関係しているのではないかという説が出ています。
女性ホルモンの一種、プロゲステロンかその代謝産物のいずれかの働き掛けにより、情動や食欲、睡眠などをコントロールする「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質が多く減少することで引き起こされるという説が現在は有力です。
尚、PMSの場合は、セロトニンの減少量がPMDDに比べて少ないため、症状が軽くなると考えられています。
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