生理前のイライラは病気です!PMDD(月経前不快気分障害)の原因と症状 (2/2)
PMDD(月経前不快気分障害)という病気は、生理前になるとイライラや怒りっぽくなるなど、精神的不安定を指す症状のこと。PMDDの原因と対策・対処法を解説していきます。
もしかしたら自分はPMDDかもと思った場合、日常生活を送ることが困難になる前に病院へ行って、適切な治療を受けるようにしましょう。
PMDDは、精神的に苦しい症状ですので、婦人科ではなくて精神科を受診することになります。
生理痛や、PMSなどの時によく用いられる治療法として、低用量ピルの服用というものがありますが、残念ながらPMDDにかかってしまった場合、服用しても効果はあまりないようです。
PMDDの治療は、SSIRという薬を用います。
PMDDと診断されるとはじめに使用されるのが「SSIR(選択的セロトニン再取込み阻害薬)」という薬です。
SSIRは抗うつ薬の一種でフルボキサミン、パロキセチン、セルトラリンの3つがあります。
PMDDの人の50~65%に効果があると言われています。
治療中はSSIRを症状が出ているときだけ2~4カ月にわたって飲みます。
それでも効果が無い時は継続的に飲みます。
効果があって症状が治まっても、それ以降飲むのを辞めるとPMDDは再発しやすいので、最低でも1年ほどは予防的に服用します。
PMDDで病院にかかった場合、健康保険が適用されます。
地方自治体によっては、自立支援医療の対象と認められた場合には、自己負担3割のところが1割の負担で済むようになるときもあります。
自立医療支援の対象となるにはうつ病などの気分障害と判断される場合です。
治療が長引いて経済的な負担が大きくなりそうな時は、是非とも役所に相談してみて下さい。
PMDDが精神的な病であることは理解していただけたかと思います。
ただし、残念ながら現在のところ、この病気に対する理解が広まっていないのも事実です。
皆さんの周りにも、PMDDの症状に苦しんでいるにも拘わらず、自分も周りの人々もそのことに気づかず、苦しい思いを続けている人は、決して少なくないかもしれません。
PMDDに関する情報をもっと多くの人に認知してもらい、この症状に苦しむ人たちに救いの手を差し伸べられる機会が増えていくことを望みます。
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