節約アドバイザーのヨースケ城山です。

ガンは、死なない病気になってきています。

2016年の1月に公表された、国立がん研究センターのデータによれば、がんと診断された患者が10年後も生きている「10年生存確率」は58.2％です。

それに伴い、がんの治療は、入院から通院中心に変化しています。

こういった状況の変化は、嬉しい変化ではありますが、治療のために離職しても、住宅ローンは払い続けなければならないといった悩ましいケースも出てきます。

三大疾病特約などにより、カバーされる団体信用生命保険商品もありますが、加入していない場合、どうしたらいいのでしょうか。

がん保険に入っていなかったとしても、問題ありません。

なぜなら、国の年金制度が救ってくれるからです。

障害年金とは、老齢年金、遺族年金と並ぶ公的年金の一つです。

「障害基礎年金」と「障害厚生年金」からなり、病気や怪我で働けなくなったときに支給されます。

ただし、請求して認定されることが必要です。

給与が支給されていても申請の対象になり、働きながらでも受け取れます。

特に、障害厚生年金の3級は、障害基礎年金にない制度で、会社員だけの特権です。

仕事に著しく支障が出ている、通常勤務が不可能な方が想定されます。

まさに、がん治療のため、短時間勤務で職場復帰したときのような状況があてはまります。

障害厚生年金の支給額は、就職してから25年以内であれば、勤務年数を300月分とみなして計算されます。

障害厚生年金3級の平均月額受給額は、5.9万円もあります。

これからは、「がん」になっても治療をしながら働ければ、障害厚生年金を受給しながら完治を目指すことが出来ますね。

胃がん、乳がん、子宮がん、肝臓がん、肺がん、悪性リンパ腫など、癌にもさまざまな種類がありますが、すべての癌が障害年金の対象となります。

がんの場合、障害年金を申請するタイミングを考えることも重要です。

障害の重さは、検査所見（血液の数値）、症状（倦怠感、息切れなど）、転移の状況、予後などから総合的に判断されます。

がんの治療の特徴として、重い薬（入院による抗がん剤など）を行ったときは骨髄抑制が激しくなり、血液の数値が下がります。

倦怠感も強く出て、感染症にもかかりやすくなります。