妊婦以外の女性も!「葉酸」の効能・多く含まれる食品・効果的な食べ方
葉酸は、妊娠中や産後に欠かせない栄養素。効果効能や、葉酸を多く含む食材を紹介。赤ちゃんの発育、つわりの軽減、授乳中の貧血予防にも役立ちます。
こんにちは、薬剤師の宮本知明です。
皆さんは、葉酸がどんな栄養素かご存知でしょうか?
女性の方にとっては、「妊娠のときに必要なビタミン」という印象が強いかもしれませんね。
今回は、葉酸の効果と上手な取り方をお伝えします。
葉酸とは、ほうれん草の葉から発見された栄養素で、葉物野菜や果物、レバーなどに多く含まれるビタミンB群の一種です。
別名「ビタミンB9」とも呼ばれています。
また、葉酸には構造の違いにより2種類の型が存在しています。
「ポリグルタミン酸型」と「モノグルタミン酸型」です。
複数のグルタミン酸が結合した「ポリグルタミン酸型」の葉酸は、食品の中に含まれています。
ポリグルタミン酸型は、構造が複雑なので吸収率が悪く、実際に体内に入った成分のうち50%が吸収されます。
体内に吸収される時にグルタミン酸の結合が解けて「モノグルタミン酸型」になってから吸収されるので、その間に50%まで落ちてしまうのです。
葉酸は、タンパク質合成やDNAやRNAといった核酸合成に関わっています。
つまり、細胞の生産や再生を助け、体の発育を促すのに必要な栄養素です。
ですから、赤ちゃんの新しい細胞が作られる妊娠中はもちろん、授乳期にもきちんと摂取するようにしましょう。
葉酸が不足すると、赤ちゃんの発育に遅れが出る可能性もあります。
このように、葉酸は妊娠中の赤ちゃんの発育にも重要ですが、それだけでなく、母体を健康に保つのにも役に立ってくれます。
葉酸が不足すると、つわりもひどくなるということが分かっています。
気持ちを落ち着かせる効果のある葉酸を摂取することで、つわりが軽減します。
また、母乳はお母さんの血液から作られています。
多くの血液が必要な授乳期において、お母さんの貧血予防にも葉酸は重要なのです。
葉酸は、ビタミンB12と共に働き赤血球を作るのを助ける「造血ビタミン」と呼ばれています。
赤血球は、120日周期で入れ替わります。
新しい赤血球を作るのに葉酸が必要で、足りないと正常な赤血球を作ることが出来ずに貧血になってしまいます。
枝豆は茹でることで葉酸が豊富になります。
枝豆の調理は、できるだけ「茹でる」方法で行うのがお勧めです。
芽キャベツが5個なら、葉酸の量は110μgになります。
葉酸は、「葉」という名前がついている通り、芽キャベツやアスパラガス、パセリをはじめとした野菜全般に多く含まれています。
毎日の食事にバランスよく野菜を取り入れることで、しっかりと葉酸を摂取することが出来ます。
南国のフルーツのマンゴーにも葉酸が多く含まれています。
一度にとれる量も多く、葉酸の摂取先としては非常に優れているといえます。
種類にもよりますが、鶏(1300μg/100mg)、牛(1000μg/100mg)、豚(800μg/100mg)となっています。
レバーには鉄分も多く含まれていますので、血液を作るうえで欠かせない材料が揃っています。
貧血が気になる方は、少しずつ摂るようにしましょう。
葉酸とビタミンB12は、共に赤血球の形成や動脈硬化と関連のあるホモシステインのメチオニンへの変換に関わります。
また、ビタミンB6は赤血球形成に一部で関与、 ビタミンCは葉酸を活性化させるために葉酸に水素をくっつける働きをします。
このように、葉酸を効率よく摂取するためには、他のビタミン類もバランスよく摂取することが大切になっていきます。
また、過度な加熱や、水洗いのしすぎは葉酸を壊してしまったり、水で流れてしまいます。
できる限り生での摂取を心がけましょう。
妊娠中は、ママの健康だけではなく、お腹の赤ちゃんの発育や健康も考えて食事をする必要があります。
妊娠中や産後などに積極的に摂取することで様々な効果があると言われている葉酸。
上手に摂取してくださいね。
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薬剤師/ジェモセラピスト/漢方ソムリエ。病院薬剤師を経て“薬と共存しない生活”の念いからホリスティックな健康観と出逢う。現在は、新婚女性、新米ママさんを西洋医学・東洋医学・自然療法の良さを合わせた統合医療の知識をもった“ホリスティックな健康観を持つ女性”に育成する活動をしている。
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