「あがり症だからメンタルを鍛えたい」と思っている人向け!極度の緊張・あがり症対策
「あがり症」「緊張しぃ」だからメンタルを鍛えたいと思っている方。それは、情緒や行動よりも思考が突っ走ってしまっている「思考優先・思い込みタイプ」のあがり症かもしれません。3つのタイプ別に、その特徴と克服のコツを紹介。
こんにちは、 えむ心理研究室の石割美奈子です。
「あがり症」「緊張しぃ*」
このようなことで、一度は悩んだ経験のある方も多いと思います。
* 関西弁で、緊張しやすいタイプという意味
「メンタルを鍛えればあがり症は治る!」
あがり症の中でも、このように考えている人は、実は情緒や行動よりも思考が突っ走ってしまっているために、あがり症に陥っている(と思い込んでいる)ことが多いです。
このタイプの方を「思考優先・思い込みタイプ」のあがり症と便宜上呼ばせていただきます。
今回は、この「思考優先・思い込みタイプ」のあがり症の原因と特徴についてお話ししましす。
「あがり」「緊張」について、次のように考えてしまっていませんか?
- 「自分はメンタルが弱いから、あがったり緊張したりする」
- 「本番でパフォーマンスを発揮できない原因は、あがったり緊張したりしてしまうからだ」
実際は、そんなに簡単にはできていません。
メンタルが強いように見える人でも、緊張して当たり前な場面では普通に緊張します。
ただ、メンタルが強いように見える人は、緊張している自分を受け入れ、ポジティブに変換しているのです。
(それでも、あがりや緊張がすべて消えるわけではありません)
物事は「〜だから◯◯」といった単純な因果関係でできていることは、むしろ少ないです。
ただ、思考優先・思い込みタイプの人は、このような因果関係にハマりやすい傾向があります。
続いて、思考優先・思い込みタイプについてさらに詳しく見ていきましょう。
次の3つのタイプに細分化して解説します。
- 思考パターンによる「あがり・緊張 引き寄せ」型
- 「完璧主義」が思い込みを強くしている型
- こだわりの少ない「シンプル&ポジティブ」型
まずは、「思考パターンによる『あがり・緊張』引き寄せ型」です。
3つの型の中で、もっとも因果関係にハマりやすく、その因果関係に振り回されやすいタイプと言えるでしょう。
「あがる=メンタルが弱い」という考えを持っている方。
もしかしたらすでに問題アリかもしれません。
なぜなら、思考パターンが出来上がってしまっているからです。
こういった図式が、簡単に頭の中で構築されてしまうのです。
このような人は、本当はメンタルは大して弱くなかったり、あがり症がさほどひどくなかったりしても、さらなるメンタルの脆弱性やあがり症の重症化に結びつきやすくなります。
このタイプの人は、何事もパターン化しやすいという特徴があります。
ポジティブな方向へパターン化されれば問題ないのですが、ネガティブな方向でパターン化されやすいのがつらいところです。
次に、「完璧主義が思い込みを強くしている型」です。
完璧主義の人は、例えば次のように「あがり症」がどんどんオオゴトになっていってしまう場合もあります。
- 「あがり症な自分はダメな人間だ…」
- 「あがり症は一生直らないかもしれない…」
- 「もうプレゼンなんてできない。仕事ができない。どう生きていけばいいんだろう…」
このように、学業や仕事など、他のことにまであがり症由来の劣等感がじわじわはびこってくるケースも。
「劣等感」ではなく「完璧ではない感」といったほうがしっくりくるかもしれません。
「あがり症」を何とかする以前に、完璧主義の度合いをはかる必要があるでしょう。
これまでにあげた2タイプ(引き寄せ型と完璧主義型)は、基本的にこだわりの強さが感じられたかと思います。
ですが、「思考優先・思い込みタイプ」の中にも、むしろこだわりが少ないタイプの人もいます。
「こだわりの少ないシンプル&ポジティブ型」の人です。
こだわりが少ないからこそ、ただシンプルに、「今、困っていること」に焦点を当てられるタイプだと思ったほうがいいでしょう。
このコラムもそうかもしれませんが、ネットを調べるだけでも「メンタルを鍛えてあがり症を治す方法」といったタイトルがたくさん出てきます。
このタイプの人は、そのような情報をネットや知り合いから見聞きして、「あがり症を治すためにメンタルを鍛えよう」と思われたのではないかと思います。
「今、困っていること」に的確に焦点を当てられること。
そして、得た情報から「自分はダメだ」と思わずに、「メンタルを鍛えよう」と前向きに思えたこと。
このふたつだけでも、すでにかなりポジティブなタイプだと判断できます。
このタイプの人は、「あがり症の克服」が比較的楽である場合が多いです。
ご自身の「実はポジティブな部分」に気づくことができれば、あがり症はぐんぐん軽減するはずです。
あなたはどのタイプでしたか?
ご自身のタイプを知ることが、あがり症軽減の第一歩です。
次回は、「思い込みの強い思考優先タイプ」の中でも、比較的克服が楽な「シンプル&ポジティブ」型の人のあがり症対策について、もっと詳しくお話ししたいと思います。
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えむ心理研究室室長、臨床心理士の石割美奈子と申します!よろしくお願い致します。
スポーツトレーナー、メンタルコーチ、心理相談員の経験を経てさらに心理学を深く学ぶ必要性を感じ、東京国際大学大学院臨床心理学研究科(博士課程前期)を修了。
臨床心理士の資格を得て、心理カウンセラー、メンタルコーチ、スポーツメンタルトレーナー(テニス・バレーボール等)、およびプロ家庭教師として活動しております。
2013年、心理学・教育学・スポーツ科学の統合的な研究と専門性を活かしたメンタルサポートをポリシーとする「えむ心理研究室」を立ち上げました。
【臨床心理士および「家庭教師カウンセラー」として】
心理カウンセラーとしては、精神分析を専門としており、主にカフェにてカジュアルなかカウンセリングを提供しています。
訪問心理療法、オンライン相談も承っております。
また、全国でも珍しい【臨床心理士でありプロ家庭教師でもある「家庭教師カウンセラー」】として、ご近所から遠方にお住いの方まで、幅広く学習支援と心理的な支援を同時にさせて頂いております。
得意な相談内容は以下のとおりです。
・不登校・ひきこもりの方と親御さんの支援
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日常生活ではなかなか得られない、心理的な洞察を深める和やかな相談時間をお約束します。
日本では「カウンセリング」というとまだまだ抵抗のある方も多いかと存じますが、より充実した日々を送るためのツールのひとつととらえて頂ければ光栄です。
どうぞお気軽にご相談ください。
【メンタルコーチとして】
スポーツ選手の方、
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コミュニケーションに課題を感じる方を対象に、
メンタルコーチングをさせて頂いております。
勝利のために、夢を叶えるために、より良い対人関係のために。
精神分析を主軸とした自己洞察やイメージトレーニング、ロールプレイングなどを通じて一緒にがんばってまいります
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コラムlatteでは心理学関連の記事を担当させていただきます。
ご覧くださった皆様にひとつでも参考にしていただける部分があるような、皆様の役に立つ記事を書き続けてまいります!
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