古き良きレトロなインテリア雑貨との暮らし -昔のものを簡単リメイクDIY-
「断捨離」という言葉も、今やすっかり耳慣れたものになりました。
本当に必要なものだけに囲まれたシンプルな生活に憧れる私たちには、「断捨離」は画期的な方法に思えます。
その一方で、依然としてあるのが「もったいない」という考え方です。
いかにシンプルライフのためとはいえ、何もかも捨て過ぎるのはあまり褒められたことではないのかもしれませんね。
ここでいたずらにその両者を対立させようとは思いません。
何を捨て、何を捨てないか。
それを選択する自由が私たちにはありますし、そこに個々人のセンスを発揮することで、捨てる/捨てないの二択では見られなかった世界に出会えるのではないかと考えるからです。
そこで、つい捨ててしまいがちな古いものに焦点を当て、考えてみたいと思います。
つい捨ててしまいがちな古いもの。
そう一言で言っても、それらには多種多様なものがあります。
壊れて使えなくなった電気製品や傷んでしまった服など、どう頑張っても捨てるしかないようなものもたくさんあるでしょう。
しかし、使いようによっては「化ける」可能性のある古いものもたくさんあります。
ただしこの時に気をつけたいのは、「捨てない」ことにこだわりすぎないこと。
あれもこれも何かに使えそう(でもそれが何か分からない)、という迷いこそが今までの暮らしを快適なものから遠ざけてきたわけですから、ここでそれを繰り返すのは避けたいところ。
何か素敵なアイデアがあるのであれば試してみればいい。
失敗してもどうせ捨てるものだし後悔しない。
何より、あれこれ考えることそのものを楽しむ。
このような気楽なスタンスで始めるべきではないかと思います。
以上のことをふまえて、以下に具体例を見ていきましょう。
例えばこの蒸籠(せいろ)。
もう家でもち米を蒸すこともないし、物置の中で邪魔になっているし…としばしば捨ててしまいがちですよね。
もしかすると、ふたが壊れたりして使えないというケースもあるかもしれません。
しかし、もしこれが蒸籠(せいろ)としてではなく、何か別の物として生まれ変わるのならどうでしょう。
立ててみます。
もしこれがちょっとした棚だったら…?
実際に作ってみたのがこちら。
使い込まれた木の感じが、和にも洋にも合う気がしませんか。
一方こちらは古い引き出しを利用した棚。
机や棚を捨てる時、全部を捨ててしまわないで引き出しだけを残しておくと、いろいろ使えることがあります。
一から木の板で箱を作る手間を思えば、すでに綺麗に出来上がっており、しかも安定感のある箱ですので、捨ててしまうのはあまりにも勿体ないことなのです。
また、古い引き出しにはレトロな取っ手が付いていることも多く、これもまた古いものの良さを引き立ててくれます。
底板を外し、仕切りを入れてみたもの。
あるいは底板の代わりに古ガラスを入れてみたもの。
思い切ってホワイトに塗ってみたもの。
それぞれに楽しみ方がありますよね。
「断捨離」にせよ「捨てる技術」にせよ、いつの時代も捨てられないからこそ、こうしたメソッドが私たちの心を捉えます。
しかし、捨てる/捨てないという二択だけではおもしろみに欠けると思いませんか。
何を捨て、何を捨てないかというだけではなく、捨てないのであればどういう風に使えば今の暮らしがより楽しくなるのかを考えること。
うまくいかなくてもともと、うまくいけばこの世でたった一つのオリジナルのものが出来上がる。
そういう気楽な創意工夫もまた、快適な生活につながっていくのではないかと考えています。
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