栄養を引き出す「干し野菜」の作り方レシピ!余った食材を美味しくいただく保存方法

執筆者: Lilico(大本紀子) 職業:会社員、家庭料理研究家
干し野菜って何?

干し野菜というとなんだかピンとこない人もいると思います。

でも、「乾物」というとイメージしやすいですよね。
切干大根や乾燥したしいたけ、干しブドウなどはどこのスーパーでも見かけるのではないでしょうか?

長期保存ができ、栄養価も高いといわれる「干し野菜」は昔ながらの知恵なのです。
冷凍庫や冷蔵庫のなかった時代には保存できる食材として重宝されていましたし、また、長旅の食糧としても活用されていました。


人々の生活の中で生まれた知恵である「干し野菜」は、保存食として今もなお私たちの生活を豊かにしてくれています。

 

 

干し野菜にすると栄養価が高くなるってホント?

一般的には野菜を干すことで、甘みが増し、香りがよくなり、栄養価が高くなると言われています。さて、本当にそうなのでしょうか。


生大根と切り干し大根の栄養価を比べたデータがあります。(くらしの小径より)
生大根と同じ重さの切り干し大根を比較すると、エネルギーは約15倍、食物繊維は約16倍、カルシウムはなんと約23倍にもなるというデータがあります。
その他にもビタミンやミネラルもぐんと増し、より栄養価が高くなっていると実証されています。

野菜を干すと甘みが増すのは、水分が抜けて味が凝縮するためです。また、含まれている酵素が活性化してうまみ成分が生成されることも考えられています。

干し野菜の作り方と干し野菜に合う野菜は?

もともと干し野菜は、旬の食材を収穫したら食べきれない分を天日に干して保存するという、手間のかからない方法として昔から親しまれているのです。
だから作り方といっても難しいことは何もありません。


野菜を切ってざるなどに並べ、天日に干すだけです。


ただし、よく晴れた日で風通しの良い場所に干すこと!これさえ守れば大丈夫。
干して野菜の水分が抜けたら密封袋に入れて保存しましょう。

 

 

このように干し野菜用のネットなども売られています。

干し野菜に合う野菜は、基本的には何でも大丈夫。
水分の多いトマトやフルーツでも作れます。

 

干ししいたけの一口メモ

しいたけは、紫外線に当てることである物質がビタミンDに変化します。
ただし、酸化で元の物質に戻ってしまうのです。通常の保管方法では1カ月で半減すると言われています。
ではどうしたらいいのでしょう?


答えは簡単です。

買ってきた干ししいたけを、食べる分だけまた天日干しすればいいのです。
20分~1時間ほど紫外線を浴びれば、ビタミンDたっぷりの干ししいたけに変身するというわけ。
これは今日からやってみなくっちゃ、ですね。

 

ほかにもあるある保存食

干し野菜以外にも保存食といわれるものがあります。

オイル漬け、酢漬け、塩漬け、砂糖漬け…たくさんの方法がありますね。


どれも保存以外に「おいしい」という目的があり、どの家庭でも日常的に使われている方法です。
漬物はその最たるものではないでしょうか。

 

 

おわりに

一人暮らしをしているときに、野菜を買ったけど使い切れず冷蔵庫の中でしなびてしまった、という経験はありませんか?

そうなる前に、ぜひ残った野菜を干してみて下さい。

そうすれば思い立ったときにさっと取り出して、必要な分だけ使うことができる「便利な食材」に早変わりできるのです。


冷蔵庫に余った野菜が入っている方、さっそくトライしてみましょう。

 
 コラムニスト情報
Lilico(大本紀子)
性別:女性  |   現在地:広島県  |   職業:会社員、家庭料理研究家

平日はフルタイムの会社員。フードの仕事は主に休日に行っております。

3人のわんぱくキッズとともに、簡単おうちごはんと焼きっぱなしのおやつを愉しんでいます。
夢はカメラとお気に入りの本を持って、世界中へ食べ歩き旅行に行くこと。


おうちごはん&おやつ「Picnic」主宰。※不定期
第3代レシピの女王としても活動中☆

ブログ:「ハレの日ごはん」http://ameblo.jp/petitcocotte/


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