古雑貨カフェ「木琴堂」シリーズ スクラップブックの作り方と活用のコツ -新聞の切り抜きを楽しく整理してみよう-
紙の新聞の発行部数が年々減少しているとしばしば報じられますが、それでも新聞を購読されている方もまだ大勢おられると思います。
さて、新聞を購読しているとついてまわることの一つに、新聞の切り抜きをどう整理するかという問題がありますよね。
いわゆる新聞のスクラップ。皆さんはどうされていますか。
かくいう私も、かれこれ20年以上、新聞のスクラップについて試行錯誤を繰り返してきました。
ノートに貼ったり、ファイルに挟んだり、単に取っておくだけだったり。
それらにはそれぞれに良い点と悪い点がありましたが、挫折した理由を分析する中で今回の方法に辿り着きました。
用意する文房具は以下のとおり。
それでは最初からやり方を見ていきましょう。
当然ながら一番最初にすることは、どの記事を切り抜くかを決めることです。
しかし、ここで注意したいのはいきなりチョキチョキと切り抜かないこと。
切り抜いてしまうと途端にサイズが小さくなり、どこかにまぎれてしまうことが多いのです。
そのため、段階を踏むことが必要です。
新聞をめくっていて、「あ、これは」と思った記事の見出しやページをメモしておきます。
後で読み直すと、「切り抜くまでもなかった」ということもありますが、とりあえず流れてしまわないようにメモ。
これは家族と一緒に暮らしている場合などには必須のステップです。
勝手に切り抜いてしまっては、まだ読んでいない人に迷惑をかける場合がありますので考慮してあげて下さい。
いくら必要な記事が小さくてもまだ切り抜きません。
1ページまるまるを破り取りましょう。
新聞紙は縦には破れやすくなっていますので、きれいに破り取れるはず。
この状態で、ある程度溜め込みます。
もちろん溜め込み過ぎると後の作業が大変になりますが、ある程度まとめて作業したほうが効率がよいこともあるのです。
一方、上記の作業と並行して行うべき作業がこの「台紙づくり」。
切り抜いた新聞記事を台紙に貼り、最終的にファイルに綴じるという方法でスクラップを完成させたいのですが、そのもとになる台紙です。
台紙にはA4のコピー用紙を使います。
理由は紙の中で最も入手しやすく、最も安価だから。
スクラップをするうえで、コストの問題は非常に重要です。
既製品のスクラップブックやノートに貼っていくのがしんどくなっていくのは、ただ新聞記事を貼るためだけにスクラップブックを購入したり、ノートを犠牲にすることへのコスト意識もあると思っています。
そこへくるとA4のコピー用紙は安価なので、気楽に使うことができるのです。
また、A4のコピー用紙の魅力はコスト面だけではありません。
A4というサイズが重要です。
面積がB5サイズよりも広い分、大きな切り抜きを貼ることができますし、台紙をA4サイズにすることにより、ファイリングの選択肢が格段に増えるからです。
しかし、いかんせんコピー用紙なので強度に不安があるのも確か。
新聞記事で重みが増した状態でぺらぺら捲っていると、穴のあたりが破れてくるかもしれません。
そこでおすすめなのが、マスキングテープによる補強。
穴を開ける位置をあらかじめマーキングしておき、そこをふさぐようにマスキングテープを貼ります。
そしてその上から2穴パンチで穴を開けます。
穴が補強され、かつかわいい台紙になるので一石二鳥。
マスキングテープの種類によって奇数月と偶数月を分けても面白いですし、スポーツ関係の記事は何色、読書関係の記事は何色とジャンルによって色分けしても面白そうですね。
台紙づくりはちょっと面倒に感じたでしょうか。
ですが、「あらかじめ用意した台紙に記事を貼って綴じる」というこの方法には、利点がたくさんあるのです。
新聞のスクラップを難しくさせるのは、「時系列にそって貼っていかなくてはならない」という縛りです。
そのせいで「順番に片付けなくては」とスクラップをついためこんでしまう。
その点、台紙に記事を貼って綴じる差し替え式は、ぽろっと後で出てきた記事にも対応できる柔軟性があります。
もう一つの利点は、差し替え式なのでどんな並べ方にも対応できるということです。
最初は時系列にそって並べていたものを、後で記事のテーマごとに並べ直すことも可能。
自分自身がより見やすいスクラップブックに、いつでも作り変えられるのです。
さて、ある程度台紙を作りためたところで、いよいよ溜め込んだ新聞に着手する時が来ました。
新聞記事を切り抜きます。
その前にやることが一つ。
切り抜いてしまうと日付が分からなくなるので、どこかに小さく日付を書いておきましょう。
さあ、はさみを手に取ってジョキジョキ!
ここではきれいに切ることは意識しなくてもいいでしょう。
お目当ての記事を傷めないように大胆に切り抜き、溜め込んでいた新聞のかさをぐっと減らします。
切り抜いた後は、ある程度形を整えておきます。
よりきれいに整える場合はカッターナイフを使いましょう。
カッターマットを敷き、定規をあて、カッターナイフをできるだけ寝かせて慎重に引きます。
ここでカッターナイフを立てたまま引くのは厳禁。
紙がうまく切れずに破れてしまい、せっかくの記事があっという間に台無しになってしまいます。
切り抜きの形を整えたら、すぐに台紙に貼る作業に移ります。
切り抜くだけ切り抜いてクリアホルダーなどに投げ込んでしまうと、ついそのままになってしまいがち。
切り抜いたらすぐに貼る作業へ。
そのために直前まで切り抜かずに置いておくのです。
さて、台紙に貼る前にする作業は切り抜きの並べ替え。
基本的には時系列に沿って貼っていけばいいのですが、日付が離れていても関連のある記事は同じ台紙に貼るほうが見やすくなります。
例えばある著名人の訃報があった場合、数日後に追悼記事が載ったりしますよね。
それらを同じ台紙に貼ることができると、より内容の濃いスクラップになります。
前述で「ある程度まとめて作業したほうが効率がよいこともある」と書いたのはそういうわけです。
もちろん差し替え式を採用しているので、違う台紙に貼って近くに綴じてもいいのですが。
最近は新聞の必要な部分をスキャナで取り込むなど、データとして保存するやり方のほうが手軽で一般的になりつつあります。
しかし、手軽に保存できるものは、かえって見直さないということはないでしょうか。
あまりにも簡単に保存できるので、とりあえずどんどん保存してしまい、何が大事なのか分からなくなってしまうのです。
新聞のスクラップというのはどういう方法であれ、手間がかかるものです。
しかし、手間がかかるからこそ本当に自分に必要なものを選びとり、大切に残していけるのではないかと思っています。
第二弾「スクラップ帳の作り方と活用のコツ第二弾 -A3などサイズの大きなスクラップブック篇-」、第三弾「スクラップ帳の作り方と活用のコツ第三弾 -カフェ「木琴堂」流・とっておきのスクラップブック篇-」もご一読下さい。
古雑貨・手づくり雑貨カフェ「木琴堂」
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