子供が不登校になる時期と原因!親が言ってはいけない言葉とは -思春期に揺れる学校生活と人間関係- 前編
こんにちは、心理カウンセラーの田中勝悟です。
ある日の朝、我が子が「今日、お腹が痛いから休みたい」とお母さんに話します。
お母さんは「じゃあ、今日は休もうか」と言い、子どもは休みます。
それから次の日も「身体がだるいから休みたい」と休みます。
気が付けば、その状態が1週間経ち、お母さんはいよいよ焦ります。
「もしかして息子が不登校になったんじゃないか」と。
子供の不登校シリーズ前編の今回は、子供が不登校になりやすい時期と、不登校の原因について紹介します。
不登校は、統計的に何年生頃が最も多いかご存知でしょうか。
男の子だと中学校2年生くらい、女の子だと小学校5年生くらいから増えてくるそうです。
これは心理学的に言えば、思春期に入りかかる時期でもあります。
思春期とは、別名第二次成長期とも言い、簡単に言えば「自分らしさが芽生えてくる」時期です。
つまり、自分らしさが芽生えてくる時期に不登校になりやすいのです。
では、なぜ自分らしさが芽生えてくると不登校になりやすいのでしょう。
不登校の子どもの特徴は独特な感性を持っています。
実はこの感性こそが、不登校の大きな原因なのです。
普通の感性を持っている子供は、集団の中に入れても大丈夫です。
友達との些細な会話やトラブル、学校の規則の中ででも「面倒くさいな」と悩みながらも頑張ることが出来ます。
しかし、独特な感性を持つ不登校の子供は、そうした学校生活の中で、異常にエネルギーを使い過ぎてしまうのです。
例えば、学校の規則自体が合わず、学校生活を送るだけでもエネルギーを浪費してしまいます。
こういうタイプは教室で浮いていたり、発達障害と診断されるケースも少なくありません。
また、友達との些細なトラブルで、それをズルズルと引きずってしまったり、友達と会話を合わせるのに非常にエネルギーを使い過ぎてしまい、学校に行くのが怖くなってしまうのです。
ある不登校を経験した方は「相手の気持ちの裏の裏まで読んでしまう」「相手から言われるとずっと引きずってしまう」「人と同じことをするのが苦痛」と話したことがありました。
これでは、人と会話をしたり、慣れない中で日常生活を送ることにかなりのエネルギーを使ってしまうことは想像に難くありません。
しかし、感性が独特だからと言って不登校になるとは限りません。
「人と自分は違うから、別に良いでしょう」と割り切れば問題はありません。
ところが、それが出来ないのが不登校になる子供の特徴です。
そうしたストレスを割り切って乗り越える力強さ、生きる強さが欠けていることが、不登校の子供のには多いのです。
だから、変に無理をしてしまって逆に一気に辛くなってしまい、学校に行けなくなってしまうのです。
不登校の子供に絶対に言ってはいけない言葉があります。
それは「なぜ学校に行けないの?」です。
彼ら自身が「なぜ、私は学校に行けないんだろう」と分かっていないのです。
そして彼らも「学校に行った方が良い」というのは良く分かっています。
それでも行けないから困っているのです。
それによりどんどんと焦ってしまい、不安になり、そこから逃げたいがためにゲーム等に没頭してしまうのです。
「会社に行かないといけないのに、なぜか分からないのに行けない」と置き換えてみて下さい。
どんどん社会から取り残されてしまい、不安になってきませんか?
これと同じような心理状態を不登校の子供は抱いているのです。
いかがでしたでしょうか。
不登校の原因と心理状態について簡単にお話しました。
もし不登校の子をお持ちでしたら、我が子の今までの状態を上記の内容に照らし合わせて振り返ってみることをお勧めします。
具体的な対処法につきましては、次回に以降にまとめたいと思います。
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病院と学校で心理カウンセラーの仕事をしています。
多くの方の幸せに貢献できるようなカウンセラーをめざし、日々勉強中の身です。
少しずつ、成長しているのかな?と迷いながら前に進んでいるという感じです。そんな中で私が感じたことコラムでお伝え出来ればと思っています。
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