クラシックの始まりは聖歌!中世~古典派音楽の華麗なる歴史

執筆者: 小川 瞳 職業:ピアニスト

こんにちは、ピアニストの小川瞳です。

前回までにクラシック音楽の歴史、ロマン派音楽、近代音楽、現代音楽までをご紹介しました。

 

クラシック音楽の発端

クラシック音楽は大きく6つの時代に分けられます。
中世音楽、ルネサンス音楽、バロック音楽、古典派音楽、ロマン派音楽、近代音楽、現代音楽の6つです。

中世音楽は5・6世紀~15世紀中頃の音楽です。
グレゴリオ聖歌という音楽の名前を聞いたことはありませんか?
グレゴリオ聖歌とは、ローマ・カトリック教会の典礼の中で無伴奏で歌われる歌です。

 

 

中世音楽はグレゴリオ聖歌から始まりました。
つまり、このグレゴリオ聖歌が、クラシック音楽の発端なのです。

youtube引用

ルネサンス音楽への移行

その後、中世音楽はルネサンス音楽へと発展します。

15世紀中頃から17世紀初頭に、ルネサンス音楽はフランドル地方と呼ばれる地域、現在の東フランスからベルギーにかけての地域を中心に広まりました。

ルネサンス音楽は今でも残っていて、作曲家も明らかになっています。
デュファイ、ジョスカン、パレストリーナなどが代表的です。
音楽に比べて世俗的になり、シャンソン(フランス語の歌曲)などもここで誕生しました。

 

中世で作曲された「武勲詩」や「きらきら星」、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」なども、広い意味ではシャンソンと言えるでしょう。

 

youtube引用

バロック音楽を経て

その次はバロック音楽となります。

17世紀初頭から18世紀中頃の時代です。


バロック音楽は今日でも頻繁に耳にする音楽です。
「ブランデンブルグ協奏曲」「G線上のアリア」や「メヌエット」「主よ、人の喜びよ望みよ」など有名な曲がたくさんあるバッハ、「四季」などのヴィヴァルディ等、馴染みのある作曲家が登場してきます。


この時代に作曲技法の基礎、現代も受け継がれている和声法や調性が確立されました。

 

古典派音楽へ

そして古典派音楽という、クラシックの代表的な時代が導かれます。
18世紀中頃~19世紀初頭の音楽で、古典派ともクラシックとも呼ばれます。
この時代に交響曲、協奏曲、弦楽四重奏曲、ソナタなどの形式が出来上がりました。

モーツァルトとベートーヴェンという、クラシック音楽の作曲家の代表的な2人は、この時代にあたります。
クラシック音楽のリラックス効果などが特に期待できるのも、モーツァルトやベートーヴェンなど、古典派音楽の作品が多いでしょう。

 

 

おわりに

さてここまででクラシック音楽の歴史を軽くなぞってみました。
クラシック音楽の偉大さは何といっても、受け継がれていることだと思います。


形があるものは、時が経つといつしか変わり、失われます。
でも音楽は時を越え、国を越え、何世紀もの時代を生き続けているのです。

 
 コラムニスト情報
小川 瞳
性別:女性  |   職業:ピアニスト

ピアニストとして東京や茨城を中心に、ソロの演奏会やオーケストラとの共演など、数多くの演奏活動を行っております。
音楽心理士の資格も持ち、トークコンサートやコンクールの審査員もつとめております。
また長年に渡り執筆活動も並行して行っており、小説を3作品出版しております。
こちらのサイトでは、幼少時よりピアノを学び続け、クラシック音楽の世界に身を置く私ならではのコラムを執筆できたら、と思います。
よろしくお願い致します。
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