志望動機は仕事内容にフォーカスするな!面接で説得力を与える志望理由の作り方

執筆者: 藤田美智 職業:就職/人事戦略コンサルタント (株式会社ネクサスグリッド 代表取締役)
はじめに

こんにちは、就職コンサルタントの藤田美智です。

 

自分自身がどのような仕事に向いているかは、誰も事前には分からないということを、以前当コラムでお話ししました。
ただ、向いているかどうかは別にして、その仕事にどうしてもトライしたいと考える人がいることも、また事実です。 

 

向き不向きはやってみなければ分からないと言うものの

今や営業のエキスパートと呼ばれるような人でも、最初に営業部門に配属された時、この仕事が嫌で嫌でしょうがなかったと語る確率は、意外と高いものです。


喋るのが苦手で、ましてや初対面の人と時候の挨拶をして、時事問題・世間話をさらりと語り、いよいよ本題へ。

私には土台無理だと思っていましたというわけです。


そういう人が、今や営業部門でトップの成績を継続中などという例は、枚挙にいとまがありません。その人は、笑顔で人の話を上手に聞くことが出来るのでした。

 

夢を持つ大切さと現実を見る大切さ

そうです。

やはり、仕事というものは、やってみなければ分からないものなのです。


医師になりたい、弁護士になりたい、声楽家になりたい、プロサッカー選手になりたい。
夢を持つことは大切ですし、純粋な気持ちで抱いた夢を将来の仕事に託すということは、とても素晴らしいことだと思います。


しかし、現実の問題として、その子が大きくなり、夢を掴む準備に入ろうとした時に、医師志望者が理数系科目苦手であったり、弁護士志望者が国語の読み書き苦手であったり、声楽家志望者が稀にみる音痴であったり、プロサッカー選手志望者が駈けっこビリであったりしたら、これは辛いですね。 

 

仕事決めつけ症候群は、就職失敗予備軍

こうした特別な仕事を夢に抱いた人は、夢の抱き方がピュアなだけあって、現実の自分と向き合い、その仕事に向いている・向いていない以前の問題であると気付き、夢から醒めても、さほどショックは受けません。


ところが、商学部で会計を学んだから経理の仕事をしたい。

だから、経理部に配属してくれそうな会社を選ぶ。

こういう人が「仕事決めつけ症候群」として、就職失敗予備軍となる可能性が高いのです。


会社が何をやっているのか、自分が誇りを持てるような商品やサービスを提供しているのかということよりも、自分に何をやらせてくれるのかを優先して、会社選びをしているという例です。

 

自分のやりたい仕事内容ではなく、なぜその会社を選ぶのか

面接では「当社に入ったらどのような仕事をやりたいですか?」と聞かれます。

その会社用に答えを用意しておくのは当然としても、「先ほど希望する仕事は経理と申し上げましたが、こだわっているわけではありません。入社した暁には、どのような仕事でも一所懸命取り組み、一日でも早く戦力となれるよう頑張ります!」くらいの気持ちが、自然に出てくる会社に出会うまでは、自分の好きな会社探しを続けた方が良いでしょう。


本心からそのくらいのことを自然に思える会社でなければ、何社受けても結果は同じです。
面接で選ぶ側が一番知りたいのは、「なぜ、当社でなければならないのか」ということなのです。


ですから、志望動機に必ず込めなければならないこと。

それは「なぜ御社を選んだのか」という、その理由なのです。

「なぜ御社でなければならないのか」が必要なのです。

それが、他の人も語るような通り一遍の理由では、面接担当者の心は動かせません。 

 

 

エピソードのための体験を味わうための秘策

以前のコラムで、ポテトチップス、ジーンズ、金属加工機械といった商品を引き合いにして、実例としてのエピソードを紹介したことがあります。
これらは、実体験ですから、面接の場において大変説得力のあるエピソードとして、面接担当者の記憶に残ります。


しかし、皆さんそうそう実体験を志望企業とリンクさせることは出来ません。
そこで秘策です。

 

図書館の業界新聞・業界雑誌で商品やサービスを知ろう

大きな図書館に行くと、業界新聞・業界雑誌が置いてあります。

その広告を片っ端から閲覧するのです。

 

新聞には、縮刷版がありますから、それを見ればかなりの広告を一遍に見ることが出来ます。

そこには、あなたの知らない商品やサービスが、これでもかというほどたくさん載っています。


業界向けの広告ですから、基本的には、消費財ではなく生産財の広告が主体です。

生産財の企業は、一般メディアに対してイメージ広告を、業界メディアには商品・サービス広告を出します。

業界紙誌には、具体的な商品・サービスがストレートに表現されているのです。 

 

おわりに

これは何だろうと直感的に興味を持ち、それを調べてみると、この素材はすごいと感動を呼び覚まし、その会社のブランドが好きになります。

業界向けの広告は、企業の勝負球が垣間見えるメッセージです。


そのメッセージを自分なりに咀嚼し「自分だけのエピソード」を、ぜひ編み出してみて下さい。 

 
 コラムニスト情報
藤田美智
性別:男性  |   現在地:〒107-0052 東京都港区赤坂2-17-55 プライム赤坂216 株式会社ネクサスグリッド(略称NG笑)  |   職業:就職/人事戦略コンサルタント (株式会社ネクサスグリッド 代表取締役)

こんにちは!藤田美智(ふじたよしとも)と申します。これまで、書籍・雑誌の編集、上場企業における広報、人事(主に採用・教育研修、人事評価制度設計)を長年にわたって経験。現在は、東京都港区赤坂に株式会社ネクサスグリッド(略称NG笑)を設立し、就職・転職・人事戦略・組織戦略をメインとする人事コンサルティングを展開しております。このコラムでは、仕事選び・就職・転職を成功させるために、何をどのように考えて行動に移していったらよいのかについて、お話しするとともに、企業における人材採用・育成の方法、その仕組みづくりについても解説してまいります。私は現在、社員のモチベーションUPを実現する人事制度設計・導入・定着のコンサルティングをメインとして仕事をしております。人事評価制度設計だけでなく、企業の人事戦略、組織戦略、事業承継ついても多様なコンサル実績があります。個別のご相談(無料=お金は一切いただきません)、講演、顧問契約等のご依頼、諸々のご相談は、メールにてご連絡ください。「ご連絡は以下のmail addressまでお願いします(●の代わりに@を入れて送信してください)」nexus.grid.akasaka●gmail.com
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