デスクワークによる酷い肩こり解消方法!正しいPC位置・高さと、パソコン時の姿勢 (1/2)

執筆者: 西村 猛 職業:理学療法士/日本で一番、保育士さんを応援する理学療法士
はじめに

こんにちは、理学療法士の西村猛です。

 

仕事で、あるいはプライベートでパソコンに向かう時間の長い方に直面する問題が「肩こり」です。

 

なぜ肩こりが起きるの?

この肩こりが起こる原因は、インターネットを始めテレビ、雑誌などでも色々と解説されています。
最も多く語られる理由としては、「長時間同じ姿勢でいることで首周りの筋肉が硬くなるため」「画面を見続けることで目の筋肉(動眼筋)が疲労するから」などです。

確かに首周りの筋肉も眼の筋肉も同じ姿勢を取り続け、その筋肉を使い続けることで硬くなるものですが、少しだけその姿勢を留意するだけで、その疲労度合いを軽くすることが出来ます。

 

それが今回お話する「頚椎の生理的前弯を意識したパソコン姿勢」です。 

 

人の脊柱の特徴

人の背骨は、専門的には「脊柱(せきちゅう)」と呼ばれます。
これはまさに、背骨が体を支えるための柱であることを意味しています。

家の大黒柱のように、体の中心で体が崩れることがないように支える役割があります。
ただし家の柱と違うのは、真っ直ぐではなくカーブをしているところです。
 

 

このように、背骨は横から見た時にちょうど「アルファベットのSの字」のようにカーブしています。
これを「生理的弯曲」といいます。
生理的というのは、「体が自然にそうなっている」という意味です。 

 

背骨がカーブしている理由

なぜこのようなカーブがあるかといえば、脊柱がカーブすることで、頭の重みを分散させているという役割があるからです。

もし脊柱が真っ直ぐであれば、頭の重みは、その重さのまま真下にかかり続けます。
もしそうなれば、成人で5kgほどある頭を支えるために、首の周りの筋肉は重労働を強いられることになります。

 

そのため、頚椎では前にカーブ、胸の辺りに位置する胸椎は後方へカーブ、腰の部分に位置する腰椎は頚椎と同じく前方へカーブし、頭の重みを分散させ、筋肉の負担を軽減させているのです。

 

頚椎の生理的弯曲を意識したパソコン姿勢

パソコンにはノートパソコンとデスクトップパソコンがありますが、特に肩こりを引き起こしやすいのがノートパソコンです。

その理由は、モニター画面の位置に関係します。
デスクトップパソコンに比べ、ノートパソコンの画面の位置は低くなります。
また、画面サイズも11インチ~15インチ程度と、デスクトップパソコンに比べ小さいサイズの物が多いです。
そのため、画面をしっかり見ようとすると顎を突き出した姿勢となり、背中も丸くなってしまいます。
これらの姿勢は、さらに顎の突き出しを助長してしまいます。

その結果、頚部の筋肉(僧坊筋や頭板状筋、頚板状筋など)が常時活動することになり、肩こり、頭痛、さらには眩暈などの症状まで引き起こす原因となってしまうのです。
本来パソコンのモニター画面は、目線よりやや下に位置するのが良いのですが、ノートパソコンの画面の位置は明らかに「低過ぎる」高さということになります。

 
 コラムニスト情報
西村 猛
性別:男性  |   職業:理学療法士/日本で一番、保育士さんを応援する理学療法士

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子どもの発達と子育てを応援する会社。
https://illuminate-kobe.co.jp

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YouTubeチャンネル「こども発達LABO.」では、言葉と体の発達に関すること、発達障害のある子どもへの手立てなどについて発信しています。
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■子どもと姿勢研究所代表。
子供の姿勢や体の発達の仕組みや取組方法について、医学的視点をもとに、どなたにも分かりやすくをモットーに情報発信しています。保育士さん向け情報も。姿勢や体作りに関する講師依頼もお受けしています。
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会社の代表をしながら、全国各地の保育園・幼稚園で、、保育士さん向け講義を実践しています。
また保育園コンサルタントや巡回相談事業への参画など、裏方として保育士さんをバックアップする仕事もしています。

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