今日から実践!東洋医学から学ぶ体質別治療法・改善法 (1/2)

執筆者: 葉山靖真 職業:鍼灸・柔整・登録販売者・ストレッチポールインストラクター
はじめに

こんにちは。「葉山はり・きゅう接骨院」院長の葉山靖真です。

 

住むところが違うと、それぞれに起こりやすい症状があり、またそれに沿った治療法があります。
東洋医学は、それぞれの体質はもちろん、住むところによって食すものにも考慮していたのです。
異法方宜論という文献に、治療法の種類が説かれています。

 

皇帝曰く、「同じ病気だと思っても、患者によって治療法が異なる。それでいて良く治るのはなぜか。」
岐伯先生曰く、「聖人は各種の療法の長所を活かし、病気によって使い分ける。また、同じように見える病気でも、原因が違うから、その原因によっても使い分けるのだ。」


例えば以下のようなことが挙げられます。

 

東方の国で発展した治療法

東方の国は海岸が近い。
魚や塩分の多いものを多食する。
塩分が多いと血液が粘り、皮膚が荒れ、顔色は黒くなる。
血液が粘ると、腫れ物が出来やすい。
この時は、ヘンセキ(メスの一種)で切開する。


これによって、切開術、瀉血療法は東方の国で発達しました。

 

現代の対策法・アドバイス

当院では、就寝前に水を飲むことをお勧めしています。
当たり前の事と思われるかもしれませんが、意外と皆さんにお聞きしたら、就寝前は水を摂らないようです。

よく、夜中に足がつると訴える患者様がおられます。
これもその一種であると思われます。
夜に行くトイレを嫌がって、水分を摂られないのでしょう。

5~15度くらいの、直ぐに喉を通せる程度のぬるい水を摂りましょう。
冷た過ぎると、胃や腸の働きが悪くなるためです。 

 

 

就寝前の水の必要性

以下、就寝前の水の必要性についてです。

 

  • 少量の水は、喉を潤して寝付きを良くします。
  • 脳卒中が明け方に多いのは、汗などで身体の水分が失われ、血液が必要以上に濃くなるからです。
  • 多量摂取は一時的に血液が薄まって、疲労感を生じることさえあります。
    一回に飲む水の量は、コップ1杯(200ml)までが適当です。
  • 脳外科のドクターは、寝る前に飲む水は命を救うと言います。

 

西方の国で発展した治療法

西方の国は砂漠地帯で丘陵が多い。
獣肉を常食しているので、脂肪太りになっている。
風邪などになることなく、肉食による内の病気が多い。
この時は、漢方薬を服用させる。

これによって、漢方療法は西方の国で発達しました。 

 

現代の対策法・アドバイス

食事の指導をしています。

日本には「医食同源」という言葉がありますが、本来、中国では「薬食同源」と使われています。
意味は、薬と食事は、元は同じであるということから、食の大切さを説いた言葉です。

外から取り入れるものは限られています。
だからこそ、もっと心配りをしていきたいものです。

「(温の)肉食の多い欧米人は、(冷の)麦や果物を共に食べて調和しています。また、(冷の)菜食の多い人は、(温の)米を食べるとバランスが良いのです。反対に、冷え性の人がパンと生野菜、果物というパターンでは、冷えに冷えを重ねて良くありません。」という具合です。

 

北方の国で発展した治療法

北方の国は高原地帯で寒い。
遊牧民が多いので、乳製品を多食し、内蔵を冷やす。
この時は灸療法で治す。

これによって、灸療法は北方の国で発達しました。

 

現代の対策法・アドバイス

ご自宅で出来るお灸の方法、つぼの取り方をご説明し、自宅で出来る簡単な養生法を説いています。
また、食事も指導します。

 

南方の国で発展した治療法

南方の国は高温多湿の土地である。
果実や酸味の味を多食する。
酸味が多いと、筋の麻痺や引きつる病気になる。
この時はゴウ針(はり治療で用いるハリの種類の一つ)で治療する。

これによって、ゴウ針療法は南方で発達しました。

 

現代の対策法・アドバイス

食事指導として、良質なたんぱく質・ビタミンB群の摂取をしましょう。
そうめんやそば等の食事で、偏った栄養バランスを整えながら、緑の葉の野菜と酸味を加えるのが良いと思います。

果実酢や玄米黒酢の醸造酢を使って、酢の物、季節の野菜の酢味噌和えなどで食べましょう。 

 

ストレッチアドバイス

ペアストレッチを楽しく続けられている方が多いです。
一人でされる場合は、好きな音楽をご持参頂き、こちらでその音楽のテンポに合わせてストレッチをご指導します。

 

 
 コラムニスト情報
葉山靖真
性別:男性  |   職業:鍼灸・柔整・登録販売者・ストレッチポールインストラクター