家庭で出来る、塩漬けオリーブの作り方!塩水・苛性ソーダを使った実の渋抜き方法 (1/2)

執筆者: Yumi@カラブリア
はじめに

日本でも身近に楽しまれている食用オリーブ。
市販されているものでは、オリーブが持つ独特な苦みや香り高さはなかなか味わえないもの。
今回は、緑オリーブの漬け方をご紹介します。

オリーブの木・実について

イタリアスペインと並ぶオリーブ大国です。

南イタリアの強い太陽、そして乾いた土地にも栽培に適しているオリーブの木は、南イタリアの至る場所で見かけることができます。
遥か昔から地中海世界にはオリーブの木が生息していて、ワインもそうですが、地中海の人々の生活にはなくてはならない大切な存在です。

オリーブの実の美味しい使い方

オリーブといえばもちろんオリーブオイル。

ですが、特に生産量の多い南イタリアでは食べる用にもある程度の量を保存をします。
若い緑オリーブ、熟した黒オリーブを使い、本当に様々な保存方法があります。
唐辛子王国カラブリア州ならでは、ピリ辛オリーブもあります。

ここでは2種類の緑オリーブの保存方法をご覧ください。

 

 

水と塩水を使う方法での渋抜き

オリーブを肉たたきやハンマーなどで2つに割っていきます。種を取っても取らなくてもOK。
種を取らない場合は渋みを抜くのに何日か多くかかりますが、程よい苦みが残り美味しいです。
水を入れ、水に苦みを出していきます。


1日1回、水の取り換えをしながら、オリーブの大きさや熟し具合によりますが、約1週間水に漬けていきます。時々味見をし、苦みを確認してください。
食べられる程度になってきたら、オリーブが浸る程度の水を測り入れ、1ℓにつき80~100グラムの塩を加えます。

今回は約10日間で渋抜きが出来ました。


水をよく切り、味付けをしていきます。
味付けはにんにく、唐辛子、フェンネルの種を加えるのがカラブリア流です。
瓶に詰め、オリーブがしっかりオイルに被さるように加えよく蓋を閉め、冷暗所で保存します。

苛性ソーダを使う渋抜き方法

緑オリーブが浸る程度の水を入れ、苛性ソーダをオリーブ1キロに対し16グラム加えていきます。


苛性ソーダは劇薬です。必ずゴム手袋を使い、ご注意ください。

 

 

約24時間、苛性ソーダ水に漬けた後、ゴム手袋を使いオリーブを一つ試しに切ってください。
種のある中心部分まで透き通った色をしていたら、OK。注意しながら水を替えていきます。
水は茶色をしています。

 

ここからが苛性ソーダ抜きの始まりです。
水に漬けて1日1度か2度、水の取り換えをし、水の色が透明になるまで約1週間変えていきます。

水の色が綺麗な透明色で濁りがなくなったら、苛性ソーダ抜き完了です。

 

 
 コラムニスト情報
Yumi@カラブリア
性別:女性  |  

イタリア南部カラブリア州の北部、カストロヴィッラリ在住。
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