チーズの種類と特徴一覧(ナチュラルチーズ・プロセスチーズ)。カビや熟成の仕方の違いも紹介 (1/2)
チーズの種類は「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に分類できます。それぞれの特徴や食べ方、有名なチーズの名前を学んでいきましょう。
こんにちは、フードアナリストのミミです。
ボジョレー解禁も近付き、ワインに合う料理が気になるこの時期。
年に1度のイベントでもあるこの機会を、美味しいチーズと合わせて楽しみたいものです。
とは言え、店頭には多種類のチーズが溢れ、どれを選ぶか悩む方も多いのではないでしょうか。
そもそも、チーズにはどのような種類があるのでしょう。
今さら人に聞けない、チーズのこと。
チーズ入門編として、まずは押さえておきたいチーズとその種類についてお話しします。
チーズは、ワイン、味噌、納豆と同じく、微生物を利用した発酵食品の1つです。
乳の中で、乳酸菌や微生物が活動することによって生まれます。
具体的には、まず、牛乳を乳酸菌と酵素の働きで固めて水分を抜く。
さらに、乳酸菌やカビなどの微生物が出す酵素が、タンパク質や脂肪を分解し、作られるのです。
チーズの豊かな風味と味わいは、発酵していく過程で、菌がアミノ酸などの旨み成分を生み出した結果ともいえます。
また、原料となる牛乳は、生産地や搾乳時期によって味が異なります。
そのことにも大きく影響されるため、今日、世界中で個性豊かなチーズが多種類生産されているのです。
チーズは、大きく分けて「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」に、分類されています。
ナチュラルチーズは、チーズの中に菌や酵素が生きている物。
世界で何千種類もあると言われ、生産される地域によって風味も様々。
同じ名前のチーズでも、生産地や工房によって食べ比べを楽しめます。
砕いたり加熱するなどして溶かして殺菌し、容器に詰めた物。
つまり、ナチュラルチーズを加工した物がプロセスチーズです。
プロセスチーズの特徴は、何と言っても保存性に優れていること。
家庭の朝食などに使われることが多い、シュレッドチーズやスライスチーズ等、様々な料理に活用できる汎用性があります。
日本でも、長年に渡り慣れ親しまれてきたチーズです。
昨今の日本では、ナチュラルチーズも豊富に出回るようになりました。
北海道では、最近のトレンドとして、原料や製法、フレーバーを加え、地域性と個性を打ち出したチーズが増えてきています。
多様な種類があるナチュラルチーズは、菌や酵素が活きているため、常に変化し続けています。
そのため、熟成の度合いによって、味、匂い、外観が変化します。
タイプ、硬さ、原料などでも分けられますが、よく使われる分類では、大きく7タイプあります。
なお、フレッシュは柔らかい、ハードは固いという意味です。
1、フレッシュタイプ(モッツァレラ・クリーム・カッテージ)
2、ウォッシュ(ボンレベーク・リヴァロ・マロワール)
3、セミハード(コンテ・エメンタール)
4、ハード(ゴーダ・パルジャミーノ)
5、シェーブル(サントゥモール・ピラミッド
6、白カビ(カマンベール・ブリー・ヌシャーテル)
7、青カビ(ロックフォール・ゴルゴンゾーラ・スチルトン)
独特の繊維状の形とキュキュッとした食感も楽しめる、さけるチーズは、1の熟成させないフレッシュタイプに分類されます。
モッツァレラチーズと同じ工程で作られ、形成時にモッツァレラは丸めるのに対し、さけるチーズは熱いうちに引き延ばします。
ひょうたん型をしたイタリアのチーズのカチョカバロは、どこに分類されるのでしょう。
答えは、セミハード。
お勧めの食べ方は、厚めにカットした後、フライパンで表面を焼きつける方法。
香ばしく焼けた外側はカリッ、中とろりとした食感が楽しめます。
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普段は食品会社に勤務しながら、レストラン接客スタッフとしても活動。
そのほかにフリーライターとして、北海道野菜の魅力を伝えるジュニア野菜ソムリエとしての取材・告知活動、食の情報を解説する専門家「フードアナリスト(協会本部広報委員)」としても、様々な媒体を通じて食トレンド情報を発信中
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