中小企業でも大丈夫!厚生労働省の助成金を活用した、職場のメンタルヘルス対策

執筆者: 柳田 真 職業:社会保険労務士、産業カウンセラー
はじめに

こんにちは、社会保険労務士の柳田真です。

 

精神障害の労災認定件数が、3年連続で過去最高を更新し増加していることなどを背景に、企業に従業員のストレスチェックを義務付ける(従業員50人未満は努力義務)労働安全衛生法の改正が来年12月から施行されます。
企業のメンタルヘルス対策への取り組み姿勢が、ますます強く求められることになりますね。

 

従業員のメンタルヘルスは費用?

従業員にメンタル不調者が発生した場合、以下のような企業にとって大きな「損失」を被ることになってしまいます。

 

  1. 社会的責任を問われる
  2. 集中力低下によるミスの増加、それに伴う信用低下
  3. 他の従業員の負担増、モチベーションの低下
  4. 離職した場合の経験・能力の喪失、採用費用の負担増
  5. 訴訟に発展した場合の多額の賠償金支払いなど


メンタルヘルス対策は、今までは「費用」と考えられることが殆どで、企業の取り組み姿勢も消極的なものでした。
しかしながら今後は、上記のような経営リスク軽減のための「投資」と考え、より積極的な取り組みが必要となっています。 

 

メンタルヘルス対策に助成金の活用を

「メンタルヘルス対策を講じなければならないのは理解しているが、何から始めれば良いか分からない」「対応する担当者がいないので、手を付けられない」「費用的に余裕がない」という声をよく耳にします。


そのような方に今回ご紹介させていただくのが、厚生労働省の「中小企業労働環境向上助成金(個別中小企業助成コース)」の「健康づくり制度」導入・実施による助成金です。 

 

助成金が支給される条件

この助成金は、雇用保険適用事業の中小企業事業主が、メンタルヘルスに係る専門家(医師、臨床心理士、産業カウンセラー等)による事業所担当者向け相談、労働者向け相談(いわゆるカウンセリング)を制度化し、1人以上の通常の労働者(雇用期間の定め無し、雇用保険被保険者など条件有り)に実施した場合に支給されます。
支給額は30万円です。

 

この他にも支給要件や注意事項などがあります。


健康づくり制度導入に伴う助成は、平成26年3月31日までは「介護関連事業」に限られていましたが、4月1日より対象業種が拡大し、健康・環境・農林漁業分野等の事業を営む事業主も対象になりました。 

 

 

助成金対象事業(日本標準産業分類による分類)
  • 農業
  • 林業
  • 漁業
  • 建設業(健康、環境、農林漁業分野に関する建築物等を建設)
  • 製造業(健康、環境、農林漁業分野に関する事業を行う事業所との取引関係がある)
  • 電気業
  • 情報通信業
  • 運輸業・通信業
  • スポーツ施設提供業(フイットネスクラブなど)
  • スポーツ・健康教授業(スイミングスクールなど)
  • 医療・福祉
  • 廃棄物処理業

 

 

おわりに

メンタルヘルス・ケアにおいて、悩み事を話す、自分の心の中にしまい込んでいるものを吐き出すことは、精神疾患の予防という側面においても、非常に効果があります。

その意味からも、今回ご紹介した助成金を利用し、メンタルヘルス対策の第一段階として従業員に対するメンタルヘルス相談を実施することは、企業側・従業員側の両者にとっても非常に有意義な事なのです。

この機会に助成金を活用して、メンタルヘルス対策をご検討されてはいかがでしょうか。 

 
 コラムニスト情報
柳田 真
性別:男性  |   職業:社会保険労務士、産業カウンセラー

 こんにちは。
やなぎだ労務管理オフィス、社会保険労務士の柳田 真(やなぎだ まこと)です。メンタルヘルス対策を重点業務としています。
 また、年金事務所、労働基準監督署での勤務経験を活かし、労働問題、年金のご相談も幅広く対応しています。

 ご依頼・ご相談は、下記、やなぎだ労務管理オフィス ホームページよりお問い合わせください。

【やなぎだ労務管理オフィス】

 http://www.office87.com

【事業概要】
 メンタルヘルス問題に関するコンサルティング業務(相談・復職支援・社内カウンセリング・教育)、労務コンプライアンス相談及び社内規程整備、助成金相談及び申請代行、障害年金請求手続代行など。

【得意分野】
 メンタルヘルスに関する諸問題を、ハード(法律)とソフト(カウンセリング)両方向からアプローチを行い問題解決をいたします。休職・復職に伴う諸手続、社内教育など幅広くサポートしています。
 
 また、当オフィスは、メンタルヘルス領域の第一線で活躍している学者や実務家をメンバーとした、一般社団法人産業保健法務研究研修センターの正会員です。裁判例などメンタルヘルス法務に関する最新情報の取り込み、専門医紹介など、常に質の高いサービスを提供しております。

【保有資格】
 社会保険労務士(東京都社会保険労務士会所属)
 一般社団法人日本産業カウンセラー協会認定 産業カウンセラー
 中央労働災害防止協会登録 心理相談員
 一般社団法人産業保健法務研修センター認定 メンタルヘルス法務主任者

【代表者経歴】
 東京都社会保険労務士会 総務・財務委員会委員
 東京都社会保険労務士会港支部 総務委員長
 東京都社会保険労務士会 無料電話相談(社労士110番)担当
 一般社団法人産業保健法務研修センター 正会員
 港区役所 国民年金係相談窓口担当
 足立年金事務所 厚生年金適用調査課
 柏労働基準監督署 就業規則・36協定点検指導員

 

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