お酒が弱い人はロングカクテルを!カクテルのアルコール度数と計算方法
こんにちは、カクテル評論家の伊藤 誠です。
前回は、カクテルを自分で作る場合に知っておきたい、レシピの分量表記とその他のカクテルの技法について紹介しました。
第6回目は、カクテルのアルコール度数について紹介します。
特にショートカクテルは、アルコール度数の高いものが多いので、マティーニを例にアルコール度数の計算例を示します。
また、スタンダードカクテルのアルコール度数(参考値)も最後に示しておきますので、アルコール度数の高さを理解して、飲み過ぎないよう、楽しくカクテルをいただきましょう。
まず、カクテルのアルコール度数計算の公式ですが、次の通りです。
「α」は、ショートカクテルでステアやシェイクの場合、氷の溶ける量10mlとします。
1tspを加える場合は+5ml、ダッシュやドロップは少量なので無視します。
カクテルの王様「マティーニ」の例では、材料が2種類で、ドライジンの度数47.3度(45ml)、ドライベルモットの度数15度(15ml)であれば、次のようになります。
- 分子=ドライジン45mlx47,3%+ドライベルモット15mlx15%=2,353.5
- 分母=ドライジン45ml+ドライベルモット15ml+水10ml=70ml
- 2.353.5÷70ml=33.6%…約34度
いかがですか?
約70mlのショートカクテルで、度数が比較的高めのマティーニでは約34度になります。
これが、ドライ仕上げですとさらに度数が高くなります。
日本酒だと1合で180ml、度数14度くらいが普通です。
マティーニと比較すると、同じ分量なら度数が約2.5倍、アルコール総量ではマティーニ1杯で日本酒1合分にほぼ匹敵します。
ショートカクテルでカクテルの分量が少ないからといって侮ると危険です。
日本酒で2合までしか飲めない方は、アルコール同数の高いショートカクテルなら2杯までなどと、決めていた方が良いでしょう。
次に、代表的なスタンダードカクテルについて、ショートカクテル、ロングカクテル別にアルコール度数の参考値を紹介します。
参考値としているのは、使う素材のアルコール度数の違い(ドライジンであれば、40度か47.3度か)によって度数が変わりますし、また、混ぜる素材の比率の違いによっても度数が変わりますので、目安程度に考えて下さい。
- グリーンアラスカ(ジン)44度
- マティーニ(ジン)34度
- サイドカー(ブランデー)30度
- ギムレット(ジン)26度
- ジャックローズ(アップルブランデー)20度
- ジントニック(ジン)12度
- スクリュードライバー(ウォッカ)10度
- ファジーネーブル(ピーチリキュール)8度
- カンパリソーダ(カンパリ)6度
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