冬の正しいピアノ管理方法!結露や暖房の温度差、乾燥に注意しよう (1/2)

執筆者: 嶋村 知香 職業:ピアノ調律師・暮らしガイド
はじめに

連日寒い日が続いてますね。

この季節使う暖房器具とその使い方によって、ピアノがダメージを受けてしまう事を皆さんご存知ですか?

 

冬になるとピアノの鍵盤が重く感じる。
音がいつもとちょっと違う。

さらにひどい場合は、鍵盤が下がったまま戻ってこないということも。

 

その不調、もしかしたらピアノ部屋の、暖房が原因かもしれません。

今日は冬のピアノの温度管理と、冬に起こりやすいピアノの不調について、お話したいと思います。

 

 

結露NG、ポイントは水蒸気

皆さんのお宅では、どのような暖房を使っておられるでしょうか?

 

冬は気温がマイナスの時もあり、外の温度とお部屋の温度の差がとても激しくなり、結露が悩ましい季節ですね。ピアノも結露が大の苦手です。

よって石油ストーブ(ファンヒーター)、ガスストーブ(ファンヒーター)など燃焼系の暖房器具は水蒸気が発生し、結露の原因になるのでピアノ部屋には適していません。

 

使用する場合は、ピアノから十分離し、換気をしっかりとしましょう。

 

一番避けていただきたいのは、ピアノの側で石油ストーブの上にやかんを置いて蒸気を出すこと。

お鍋を置いて、おでんや煮物を炊くのもいけません。

石油ストーブならではのお楽しみですが、ピアノ部屋ではご法度です。

 

湿気で、ピアノ内部のフェルトなどのパーツが膨らみ動きが鈍くなり、ひどい場合は鍵盤が下がったまま戻らなくなってしまいます。

急な温度差NG、ポイントは風

ピアノは急激な温度差・乾燥も嫌います。

よって、エアコンを「強」や自動運転で寒い部屋から一気に温度を上げる暖め方もいけません。


 

ゆっくりと温めていく

息も白くなるような寒い部屋を、一気に短時間で暖めて早く練習したいところですが、エアコンを使うなら、温風がピアノに直接あたらないように風向きを調節し、強では急激な温度差を生みます。

時間をかけてゆっくり部屋全体を暖めてください。

急激な温度変化は、ピッチを狂わせます。

 

過乾燥もNG
 
 コラムニスト情報
嶋村 知香
性別:女性  |   職業:ピアノ調律師・暮らしガイド

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