就職コンサルタントが教える、ブラック企業とホワイト企業を見分けるコツ [裏技編]

新卒で入社した会社がブラック会社だったら…。とんでもない企業に入らないための見分け方を、新入社員研修と採用方法から探っていきます。

執筆者: 藤田美智 職業:就職/人事戦略コンサルタント (株式会社ネクサスグリッド 代表取締役)
ブラック企業とホワイト企業を見分けるコツ、裏技編

こんにちは、人事戦略コンサルタントの藤田美智です。


ブラック企業とホワイト企業を見分けるノウハウは、様々なメディアに載っているので、既によく分かっていることと思います。


離職率の高い会社には様々な理由が存在すると思いますが、よく耳にするブラック企業のパターンは、長時間残業をさせておきながら、賃金を支払うのは一定の時間分のみという会社です。


こういった事例はよく聞く話ですが、今回取り挙げるのは他のパターンです。

 

 

根性試しの新入社員研修はブラック率が高い

まず1つめは、「根性の有無を確かめてから本配属する」というものです。
具体的な事例で紹介しましょう。

 

出版社の編集職に就いた筈が…

教育関係の出版社。

雑誌・書籍の編集ということで入社しました。


ところが、新入社員研修と称して担当させられるのは、一軒一軒個別訪問して、小中学生の教材の定期購読の契約を取るという仕事です。

 

理屈としてはアリだが…

直接、小中学生の保護者と接することによって知る、教材に対する評価・会社に対する認知度など、普段の業務では経験できないことでしょうから、理屈としては成立する研修なのかもしれません。


しかし、これは、やはり屁理屈なのであって、実際のところは「根性試し」というのが本当のところでしょう。

 

編集部門への配属は、ノルマ達成順

その証拠に、教材の編集部門へと配属されるのは、一定のノルマを達成した者から順番にということになっていることからも判断できます。

 

その人の性格にもよりますが、戸別訪問営業というのはやはり辛い仕事ですし、そもそも編集職で入社しているわけですから、いくら新入社員研修という名を借りてであっても、限度があります。


自然、ノルマが達成できずに辞めていく人数は多くなるという寸法です。

 

新人の人的ネットワークに期待しての採用は…

モノを売るという仕事の難しいところは、競合他社も取り扱っている同じ(ような)商品を売らなければならないところにあります。
私が当コラムにおいて、オリジナリティのある企業を選ぶよう皆さんにお勧めしている理由は、そこにあります。

 

地域ごとの営業職採用で重視されること

競合他社と同じ商品を、当社から買っていただくには、理由が必要となります。
値段が安い、アフターサービスが良い、営業窓口担当者の人柄が良い等、なぜその会社から買ったのかには、必ず理由があります。

 
ある特定の地域ごとに営業拠点を設けている会社が営業職を募集する際、最も重視するのは、応募者がそのエリアにおいて、どのくらいの人的ネットワークを持っていそうか、ということです。

 

 

その地域にどれだけ深く根付いて生活してきたか

そのエリア内の小中高校を出ていることは必須です。

 

そして、親はその地で事業を手掛けており、親戚等の一族も近くに住んでいる…といった学生は、とても魅力的です。

性格も明るく、社交的であれば、最終学歴などもうどうでもよくなります。


そうです。

その会社は、営業拠点のある地域でのエリア採用として、その人のネットワークに期待して採用するのです。

 

あらゆる人間関係を利用する羽目になる

この世はどこに行ってもコネが幅を利かせる社会ですから、ある意味当たり前なのですが、やはり入ってからが大変です。


家族、親戚はもちろんのこと、友人、知人、先輩、後輩、ありとあらゆる人的ネットワーク駆使して営業活動することを求められるのです。

 

結局その会社にはそもそもオリジナリティが無いので、そういった営業スタイルにならざるを得ないのであり、可哀そうに、その出がらしとなった社員は、ぞんざいな扱いを受けるようになって、辞めていくことになるわけです。

 

採用人数に注意!

全体の社員数と比べて募集人数が多い企業は、やはり要注意となります。

売上が毎年5割増を続けているようなことが無い限り、全社員数の1割を超えるような枠で新卒募集をしている会社には注意が必要です。

 

結局は中にいる人に現状を聞くのが一番

会社には、いろいろなスタイルがあります。
表から見ただけでは、分かりません。
中小企業の場合、表に出てくる情報も大手企業ほど多くはありません。

 

OB・OG訪問は最強

そこで頼りになるのは、やはり、OB・OG訪問です。
就職サイトばかりに頼らず、オリジナリティのありそうな中小企業から学校に送られて来る求人票をよく見て、その会社に在籍しているOB・OGに、入社後のことを率直に聞いてみる。

 

これが一番のブラック/ホワイト判別方法です。
なぜなら、そのOB・OGは、すでにその会社で働いている人なのですから。

 
 コラムニスト情報
藤田美智
性別:男性  |   現在地:〒107-0052 東京都港区赤坂2-17-55 プライム赤坂216 株式会社ネクサスグリッド(略称NG笑)  |   職業:就職/人事戦略コンサルタント (株式会社ネクサスグリッド 代表取締役)

こんにちは!藤田美智(ふじたよしとも)と申します。これまで、書籍・雑誌の編集、上場企業における広報、人事(主に採用・教育研修、人事評価制度設計)を長年にわたって経験。現在は、東京都港区赤坂に株式会社ネクサスグリッド(略称NG笑)を設立し、就職・転職・人事戦略・組織戦略をメインとする人事コンサルティングを展開しております。このコラムでは、仕事選び・就職・転職を成功させるために、何をどのように考えて行動に移していったらよいのかについて、お話しするとともに、企業における人材採用・育成の方法、その仕組みづくりについても解説してまいります。私は現在、社員のモチベーションUPを実現する人事制度設計・導入・定着のコンサルティングをメインとして仕事をしております。人事評価制度設計だけでなく、企業の人事戦略、組織戦略、事業承継ついても多様なコンサル実績があります。個別のご相談(無料=お金は一切いただきません)、講演、顧問契約等のご依頼、諸々のご相談は、メールにてご連絡ください。「ご連絡は以下のmail addressまでお願いします(●の代わりに@を入れて送信してください)」nexus.grid.akasaka●gmail.com
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