どのスポーツドリンクで水分補給する?熱中症・脱水症状を予防する水の飲み方 (1/2)
こんにちは、理学療法士、スポーツトレーナーの高田彰人です。
夏になれば、熱中症の話題が、毎年のようにニュースになります。
現在は昔と違い、脱水症状を原因とする事故の発生を未然に防ぐために、練習中であっても、喉が渇いたら軽く水分補給を行なうような習慣が定着してきました。
運動中に水分補給を行なう一番の目的は、通常、脱水症状の予防・防止にあると考えられますが、今回は、スポーツ競技を実践中のアスリート向きにさらに掘り下げて、脱水と運動パフォーマンスとの関連性についてご紹介します。
体重の2%の割合を占める水分が体内から失われると、パフォーマンスは明らかに低下するといわれています。
5%の脱水でパフォーマンスは約30%低下するといわれています 1)。
脱水は筋痙攣やパフォーマンス低下を引き起こし、日頃からトレーニングで培ってきた成果を一瞬にして台無しにすることもあるため、注意が必要です。
摂取した水分が細胞の脱水を解消するためには、最低40分を必要とします。
心拍数や深部体温を低下させるためには40〜60分かかります。
従って、水分補給は運動開始の2時間前から行う必要があり、250〜500ml程度の水分摂取を事前に行い、体内に補給しておく必要があります。
水分摂取量の目安として、運動中は1時間毎に500〜1000mlを200mlずつ摂取すると良いといわれています。
上記はあくまで参考値であり、個人や季節によっても発汗量が異なります。
ナトリウムが水分や糖分の吸収を助けることから、1時間以上継続するような運動中には20〜40mmol/lのナトリウムを含む水溶液をとることが薦められています。
2時間以上の運動で多量な汗をかくような場合には、ナトリウムの補給は「低ナトリウム血症」の予防に役立ち、3〜4g以上のナトリウム摂取が必要となります。
水分の温度は、低い方が胃の通過速度が速く、飲みやすいです。
具体的には「15℃前後」の温度が推奨されています。
水分補給には2〜3%の糖分が飲みやすく、8%を超す高濃度の糖質液では、胃内通過速度が遅くなります。
20〜30分程度の運動では、糖質補給の効果はないといわれています。
運動前の水分状態を把握するには、尿の色や浸透圧が指標となります。
さらに、運動時の水分状態を把握するには、体重変化が指標となります。
体重減少は運動後に2%以内なるような水分補給を努めるべきであり、それを把握するためには練習前後の体重測定を実施するのが良いです。
試合中にあまりに足がつってしまうなど自覚症状がある場合には、上記についてチェックし、当てはまるようなら、水分補給方法を見直すことも必要です。
非運動時には体液とほぼ等張の状態であり、最も吸収が早いため、運動前の疲労予防に最適。
- 商品例 ポカリスエット、アミノバリュー、VAAMなど
- 効果 運動前の疲労予防
|
|
【資格】
理学療法士
認定理学療法士(スポーツ理学療法)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本コアコンディショニング協会マスタートレーナー
【トレーナー活動歴】
土浦日本大学高等学校
茨城県立取手松陽高等学校 男子バスケットボール部
茨城県立取手第二高等学校 男子バスケットボール部
茨城県少年男子国体バスケットボールチーム
車椅子バスケットボール 日本代表選手
【研究分野】
体幹機能
バスケットボールの障害
足関節捻挫
疲労骨折
肉離れ
【所属学会】
日本理学療法士協会
日本整形外科スポーツ医学会
日本臨床スポーツ医学会
日本コアコンディショニング協会
【コンセプト】
①監督‐選手‐トレーナーの共通理解の徹底化
②トレーニングと障害予防の融合
③アウターマッスルとインナーマッスルの共同
【トレーナー目標】
日本が世界では通用しないと思われているスポーツ分野の底上げ
【ブログ】
バスケ選手のためのトレーニング理論
http://ameblo.jp/arinco-power55/
【アドレス】
g.torini.9@gmail.com
|
|