風邪予防に!旬の「ほうれん草」の栄養素を引き出す食べ方

栄養満点のほうれん草(ホウレンソウ)。貧血や風邪の予防にも効果的な冬野菜です。選び方や保存方法、栄養や効能についてまとめてみました。

執筆者: 我妻飛鳥 職業:農業・日本野菜ソムリエ協会認定 野菜ソムリエプロ
ほうれん草について

こんにちは、野菜ソムリエ我妻飛鳥です。

 

寒さを増すこれからの時期、栄養満点で風邪予防にもぜひ食べたい「ほうれん草」について取り上げてみましょう。

 

 

旬の時期

今では通年出回っているほうれん草ですが、旬は冬~春先にかけてです。

 

冬野菜のため、冬場の露地ものは甘みが増して美味しく、かつ夏よりも栄養価が高くなります。

例えば、ビタミンCは、なんと夏場の3倍にもなります。

 

原産地は?

西アジア原産で、アジアで東洋種、ヨーロッパで西洋種が生まれました。

日本へは中国から東洋種が伝わり、のちに西洋種が導入され、現在は両方の交配種が主流となっています。

 

選び方

選ぶときは、葉が大きくピンとしてハリがあり、瑞々しいものを選びましょう。

 

 

保存方法

葉物野菜の中でも、とくに鮮度が影響するほうれん草。

 

葉の表面から水分がどんどん蒸発するので、買ったらなるべく早く調理するのが望ましいのですが、保存するときは、濡らした新聞紙に包んでビニール袋に入れ、根を下にして冷蔵庫に立てて入れておくと長持ちします。

 

なお、茹でて水気を絞った ほうれん草は、ラップに包んで冷凍保存も可能です。
また、ミキサーにかけてペースト状にすれば、焼き菓子などにも使うことができて便利ですよね。

 

アク抜きの仕方

アクが強いのは、シュウ酸が含まれているから。

 

たっぷりのお湯を沸かし、塩を加えて茎の方から入れ、次に葉を沈め、ふたをせずに強火で短時間さっと茹でて水にさらし、アク抜きをしてから調理するのが一般的です。

茹で過ぎると、栄養素も風味も流れ出てしまうので、一気に茹で上げましょう。

 

 

また、茹でた後に冷水にとった際、水にさらしすぎても栄養素が流れ出てしまうので、要注意です。

水にさらした後は、絞って水気を切ります。

 

なお、最近では「サラダほうれん草」などアクの少ない品種も多く出回っており、生食もそれほど気にされなくなっています。

 

ほうれん草の栄養と効能

ほうれん草は、緑黄色野菜でも栄養価は抜群。

次のような栄養素を豊富に含んでいます。

 

  • 皮膚や粘膜の保護、風邪予防にも効果的な「βカロチン」
  • 摂取したものをエネルギーに変え、代謝を促進する「ビタミンB群」
  • 抗酸化作用があり体の老化防止に役立つ「ビタミンC」
  • 動脈硬化予防に効果的な「葉酸」
  • その他、「鉄分」や「マグネシウム」も豊富

 

貧血予防には、特におすすめ

鉄分が豊富なうえに、鉄の吸収を助ける「ビタミンC」、造血を促進する「葉酸」や「ビタミンB群」が含まれているので、貧血予防には特にお勧めしたい野菜です。

 

油を使った調理法で吸収率アップ

また、緑の色素「クロロフィル」には、小腸の毒素を排出する働きがあります。

「βカロチン」や「クロロフィル」は脂溶性なので、油との食べ合わせで、さらに吸収されやすくなります。

 

一緒に摂ると効果的な食品
眼精疲労

同じ緑黄色野菜の、トマトやピーマンなどと一緒に

 

がん予防

ゴマやブロッコリーと一緒に

 

貧血予防

カキやレバーとの組み合わせで

 

以上は、良い組み合わせ例の一部です。

このように、栄養豊富な ほうれん草を、さらに強力な栄養満点メニューへとパワーアップさせることもできそうです。

 

おわりに

これからの季節はスープやグラタン、シチューなどもいいですね。
栄養満点ほうれん草を食べて、風邪やウイルスに負けずに冬を乗り切りましょう。

 
 コラムニスト情報
我妻飛鳥
職業:農業・日本野菜ソムリエ協会認定 野菜ソムリエプロ

株式会社EDEN
山形県置賜にてすいか栽培を中心とした農業をしています。
農業と食卓の未来をより豊かにしていきたい。
ぬくもり伝える、笑顔広がる。そんな農業に取り組んでいます

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