こんにちは、眼科検査技師の中根 千恵です。

花粉症は、症状が出る前から薬を継続使用することが大切。

しかし、花粉症により、既に目の痒みに苦しんでる方が多いでしょう。

今回は、症状別に3段階に分けた、目の痒み対処法をご説明します。

市販の「涙の成分」の点眼薬（防腐剤が入っていない目薬）を、惜しみなく流して目を洗います。

こうして、花粉を洗い流すのです。

そのような点眼薬を持ち合わせていない場合は、水道水で軽く洗い流しましょう。

なお、市販の洗眼薬は、花粉を目の中に循環させてしまい、症状が悪化するのでお勧めしません。

眼科または薬局で、抗アレルギー点眼薬を手に入れて使用を開始して下さい。

なお、軽度の場合は、抗アレルギーの内服薬(鼻炎用)が、眼にも多少効果がある事が実証されています。

内服だけで眼の痒みが落ち着く方場合もありますので、鼻炎が酷く眼の痒みがそれ程でもない場合は、試してみて下さい。

応急処置として眼の中、上下のまぶたも軽く洗い流して花粉を落として下さい。

その後、濡らしたタオルやアイスノンで目を覆い冷やすと、痒みが多少緩和されます。

ただし、この処置方は一時的であり根本的な解決にはなりません。
早目に抗アレルギー点眼薬の使用を開始して下さい。

速やかに眼科を受診しましょう。
ここまで症状が悪化すると、市販薬などで症状は改善しません。

眼科でステロイド点眼薬を処方してもらって下さい。
ステロイド点眼薬は、速効性があり、痒みなどの症状がすぐに改善されて楽になります。

抗アレルギー点眼薬には、様々な種類があり、効力が弱めの物から強い物まで幅広く存在します。

その全ての抗アレルギー点眼薬に共通するのが「速効性がない」という点。

つまり、継続して使かわなければ効力を発揮しないのです。

抗アレルギー点眼薬の効果が現れるまで、一時的にステロイド点眼薬で症状を抑えることができます。

しかし、ステロイド点眼薬で症状が良くなったからと、抗アレルギー点眼を勝手に中止してはいけません。

同じことの繰り返しになってしまうためです。

花粉は、鼻炎や目の痒みだけではなく、皮膚の弱い部分にも影響を与えます。

特に、目の周りの皮膚は薄く、痒さで掻きむしったり涙でただれたりしてしまいます。

眼科でも、眼囲に塗る軟膏は処方してもらえます。

しかし、あまりにも皮膚が赤くなったり、痒みやただれが酷い場合は、皮膚科の受診もお勧めします。

点眼薬は、1滴入れたら、パチパチ瞬きせずに30秒ほど目を閉じると効果的です。

ぜひ実践してみて下さい。

辛い花粉症、正しい眼のケアを行って快適に過ごして下さいね。