セルフ診断してみて!冠動脈疾患のリスクがわかる計算方法
将来冠動脈疾患にかかるリスクが診断できる?中性脂肪とHDLコレステロール(善玉コレステロール)を割った数値をセルフチェックしてみて。
コレステロールの検査において、誰でも一番気になるのは、総コレステロールの値のほか、一般に「悪玉コレステロール」と呼ばれているLDLコレステロールの値でしょう。
LDLコレステロールが高いと冠動脈疾患のリスクが高まるため、この値には注意が必要です。
コレステロールを下げる薬が主にLDLコレステロールを下げることにターゲットを当てているのは、このためです。
ですが、コレステロールの検査結果には、ほかにも注目すべき数値があります。
それは、中性脂肪とHDLコレステロール(善玉コレステロール)の割合、つまり、中性脂肪値をHDLコレステロール値で割った値です。
この割合は、冠動脈疾患のリスクと密接に関係していることが、多くの研究で分かっています。
それでは、この割合がどのような数値であるのが好ましいかを見てみましょう。
皆さんも、最近の健康診断の結果が手元にあれば計算してみてください。
- 中性脂肪/HDL ≦ 2 理想的
- 中性脂肪/HDL > 2 高すぎる
- 中性脂肪/HDL > 6 非常に高すぎる
上記の数字はコレステロール値の検査結果が「mg/dl」で表されている場合です(日本や米国での検査結果)。
ヨーロッパ、オーストラリア、カナダなどにお住まいの方は、検査結果が通常「mmol/L」で表されていますので変換していただく必要があります。
上記の割合が重要である理由は、それを基にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の粒子の大きさを予測できるためです。
同じLDLコレステロールであっても、小さい粒子の数が多いほど、冠動脈疾患発症のリスクが高まります。
計算結果が「3.8」を超えた人は、要注意!
ある研究では、この割合が3.8を超える人の79%は粒子の小さいLDLが優勢で、3.8より低い人の81%は粒子の大きいLDLが優勢であることが示されています。
LDLコレステロールの粒子の大きさを測定する検査はまだ主流ではなく、コストが高いため、この割合は便利な目安になります。
ただし、LDLコレステロールの粒子の大きさよりも、その数の方が重要であることに変わりはありません。
それでは、中性脂肪/HDLの割合を改善するには、つまり冠動脈疾患発症のリスクを下げるには、どうしたらいいでしょうか。
それには、中性脂肪値を下げると同時に、HDL値を上げる必要があります。
中性脂肪値を下げる
特に太りすぎの場合には、体重を減らし、砂糖などの甘いものを控えることで、中性脂肪を減らすことができます。
また、オメガ3脂肪酸を多く含む食品(青魚、鮭、胡桃、亜麻仁、エゴマ、チアシードなど)を積極的に摂取し、定期的に運動を行い、アルコールを控えることも、中性脂肪の減少に貢献します。
HDLを高めるには、同じくオメガ3脂肪酸を多く含む食品の積極的な摂取、体重の減少、定期的な運動が効果を発揮します。
また、低脂肪/高糖質食は逆効果ですので、糖質制限食を心がけるようにします。
以上のように、今後の健康診断では中性脂肪/HDLの割合にも注目してみてください。
そして、その値が高い場合にはそれを改善する努力をして、冠動脈疾患のリスクを下げることをお勧めします。
|
|
本業の飜訳をするかたわら、ホリスティック栄養士/エネルギーワーカーとして、スピリチュアル性を重視しながら健康の改善と維持を目指すためのお手伝いをさせていただいています。特に、糖尿病の予防と改善、健康的な体重維持のサポートに力を入れています。2014年からはほぼ不食でも生きられるようになりましたが、ときには食を楽しむことを選択し、2つのブログではヘルシーなグルテンフリーのゆるべじレシピの紹介や、健康情報を発信しています。現在、『グルテンフリーガイド』のキンドル版をアマゾンで発売中です。
ホームページ (レシピ):www.InnerHarmonyNutrition.jp (日本語)
ブログ (健康情報):ameblo.jp/innerharmonynutrition (日本語)
フェイスブック:www.facebook.com/InnerHarmonyNutritionJp (日本語)
ホームページ (レシピ):www.InnerHarmonyNutrition.jp (英語)
フェイスブック:www.facebook.com/InnerHarmonyNutrition (英語)
|
|