虫歯を放置するとどうなる?症状6段階を解説。「痛い」は既に危険サイン!

歯医者は怖いし嫌い。それでも虫歯の治療は絶対早めに行うべき。虫歯を放置するとどうなるのか、症状の進行具合を解説します。

執筆者: 太田由美 職業:歯科衛生士
虫歯を放置するとどうなるの?

こんにちは、歯科衛生士の太田由美です。
今回は、歯医者が嫌いなあなたに、虫歯を放置するとどうなるのか、順を追ってお伝えしたいと思います。

 

 

1.歯の表面に白濁や白斑ができる

初期虫歯は、ごく表面だけが白く濁って見えます。
まだ虫歯の赤ちゃんの状態です。

プラーク(歯垢)の下に白濁が隠れていることもあります。

 

甘いものを控え、きちんとブラッシングをすれば、元の健康な歯に戻ります。

 

2.白濁が茶色や黒になる。

歯の表面の白濁はだんだんと茶色くなっていきます。
放っておくと、虫歯菌が出す酸によって、茶色い部分が溶け始めます。

 

まだ痛みはほとんどなく、自分では気が付きません。

歯の一番硬い組織であるエナメル質内にとどまっている状態です。

 

3.虫歯が進み、歯の内部まで穴が開く

茶色い部分はさらに柔らかくなり、虫歯は内部へと進んでいきます。
冷たいものや熱いものがしみるようになります。
神経に近づいてきた証拠です。


エナメル質の下にある象牙質まで虫歯が進んだ状態です。
ただ、象牙質は厚みがあるので、自覚症状がない場合もあります。

 

4.虫歯が神経まで届きズキズキ痛む

「痛くなったら歯医者へ行こう!」なんて思っていると、虫歯はかなり内部へと進んでしまっているのです。
虫歯が神経に届くと、強い痛みがでてきます。

 

細菌感染し、炎症を起こした神経を抜く治療が必要となります。

よく「根の治療」と言われているものです。

 

5.神経はもう死んでいる

さらに放っておくと、歯の神経が死んでしまい痛まなくなります。
しかし、歯に栄養が送られなくなり、徐々に歯は崩壊してゆきます。

 

6.根の先に膿がたまる

その状態でさらに放置すると、根の先に膿がたまることがあります。
根の先にたまった細菌は、血管を通り全身をかけ巡ります。

 

最悪、死に至るケースも!

そして、ある場所に炎症を起こしたり、血栓の元となり様々な病気を引き起こしたりします。

なんと、虫歯が心筋梗塞・脳梗塞の原因にもなりうるのです。

 

最近では、虫歯や歯周病があると、手術が受けられないこともあります。

おわりに

 

虫歯は口の中だけの問題ではなく、放っておくと健康を脅かす危険性を孕んでいます。

放置すれば、崩壊のステージへと一歩ずつ近づくことになりますので、早めに手を打って、次のステージへと進ませないことが大切です。

 

虫歯は、小さければ小さいほど、治療はあっという間に終わります。
歯医者が嫌いな人ほど、定期的に検診を受けて、虫歯がないかをチェックしてもらいましょうね。

 
 コラムニスト情報
太田由美
職業:歯科衛生士

はじめまして歯科衛生士歴27年、歯周病認定歯科衛生士の太田由美です。
現在フリーランスとして2軒の歯科診療所で、予防歯科・歯周病治療とメインテナンスを行っています。
『100歳まで自分の歯を保つ方法とは?』を【歯周病を予防しようblog】というブログでお伝えしています。
こちらも是非ご覧になってください。

・日本臨床歯周病学会認定歯科衛生士
・ホワイトニングコーディネーター
・健康医療コーディネーター

 

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