終活カウンセラーが教える、「エンディングノート」に残すべき遺言内容とは
終活としてエンディングノートを書くときに、押さえておきたいポイントを紹介。たくさんある項目をすべて埋める必要はありません。また、書いた後も重要。必要な時に読んでもらえるよう、大切な人にノートの存在を知らせておきましょう。
終活を始めようと考えた時、まず思いつくのは「エンディングノートの作成」ではないでしょうか。
市販されているエンディングノートを見てみると、たくさんの記入欄があります。
もしかしたら、中には書きたくない項目もあるかもしれません。
エンディングノートは、すべての欄を埋める必要はありません。
自分にとって必要な項目を、ポイントを押さえて記入するようにしましょう。
- 持病や薬、かかりつけ医など現在の医療に関すること
- 病名や余命の告知
- 延命治療の必要性
- 認知症になり、判断力が衰えてきた時の希望 など
エンディングノートには、医療に関することや延命治療などの記入欄が必ずあります。
ですが、せっかく記入しても、必要な時に読んでもらえなかったら意味がありません。
エンディングノートは、「死後に読むもの」と考えている方も少なくないのです。
読んでほしい人に対し、読んでほしいタイミングやエンディングノートの置き場所を明確に伝えておくことが必要になります。
もし、元気な時に見られたくないと思うのであれば、封筒に入れ、現金書留の封筒のように開けられないように封印をしておくとよいでしょう。
封筒の表には、読んでほしいタイミングを明記しておきます。
さらに、生前に見てほしいものと、死後に見てほしいものに分けたい場合も、別のノートに記入し、それぞれ封筒を別にしておきます。
- 財産に関すること(負債を含む、預貯金、・不動産・有価証券・クレジットカード・生命保険など)
※遺言書のような法的効力はありません。
- 遺言書の有無
- 連絡してほしい相手(知らせないでほしい相手)
- お葬式に関すること
- お墓、供養の希望
相続というと、どうしてもプラスの財産ばかりに目が行きがちですが、負債の額によっては「相続放棄」も視野に入るかもしれません。
ですが、後から負債が発覚すると、状況によっては相続放棄ができなくなってしまうことがあります。
上にも書きましたが、エンディングノートには、財産分与に関する法的な効力はありません。
相続に関する希望がある場合は、遺言書を作成しましょう。
また、身内が亡くなると、想像以上に慌しくなります。
落ち着いてエンディングノートを開いたのは、お葬式が終わった後なんてことも。
そのため、お葬式の希望や連絡してほしい相手がある場合は、「死後、すぐにエンディングノートを読んでほしい」と伝えておくか、「生前に知ってもらうこと」に入れるようにします。
- 大切な人へのメッセージ
- 自分について
- 家系図など
今は元気であっても、いつ、どんな形で人生の終焉を迎えるかは誰にもわかりません。
そのため、大切な人へ最後のメッセージを確実に届けるためには、エンディングノートはとても有効な手段といえるでしょう。
また、子や孫のために自分のルーツを書き残しておくのもいいですね。
エンディングノートは、書くだけではなく、必要な時に、必要な人に手に取ってもらえることで、初めて役目を果たすことができます。
自分が伝えるべきこと、また、大切な人へ手渡す方法を考えておくことが必要です。
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