子供が不登校になったときの対応法は? -学校に行きたくない・行けない理由を理解しよう- 中編
こんにちは、心理カウンセラーの田中勝悟です。
お子さんが不登校になった場合、良く医師やカウンセラーに言われる言葉は「とりあえず様子を見ましょう」「まあ無理をさせないように」です。
必ずではありませんが、大抵このようなことを言われます。
しかし、医師やカウンセラーに言われるがままに様子を見続けても恐らく改善は見込めません。
様子を見続けた結果、気付いたら1年も学校に行けない状態が続き、長期化して社会復帰が難しくなったケースも結構あります。
子供の不登校シリーズ中編の今回は、子供が不登校になってしまった場合の対応法について紹介します。
不登校の子供の対応は、ただ闇雲に学校に行くように仕向けても効果はありません。
全ての不登校に共通する効果的な方法は存在しません。
何故なら、不登校の子供は一人一人違い、対処法も違うのです。
そのため、最初にしてほしいことは「子どもをしっかりと理解する」と言うことです。
不登校の原因や気持ちについては前編のコラムに書かせて頂いたので、ご参照いただければと思います。
自分の子供がどんなところでつまづきやすく、そしてどんな良さを持っているのかを理解することから始めて下さい。
まずは「理解してから対応する」ことが大切です。
理解出来ると自ずと対処法が見えてきます。
不登校の子供を理解する時にまず意識したいことは「この子は自分が学校に行くのは危険だと判断して、学校に行かないという選択をしている」という視点です。
ある男の子が不登校になって、下のお子さんも「お兄ちゃんが行かないのなら、僕も行きたくない」と言ったそうです。
お母さんは少し困って「あなたは学校と家、どっちにずっといたい?」と聴きました。
すると、その子は「やっぱり学校がいい」と次の日から学校に行ったそうです。
この差が不登校の子と、そうでない子の違いです。
普通の子は「学校に行けない」なんて考えられないのです。
このことからも、不登校の子供は「行くのが危険だと感じたから、学校に行かないことを選択した」と考えられます。
では、なぜ学校に行くのが危険なのでしょうか?
ここをしっかりと理解しないといけません。
その点を理解しないと、どんな支援も、子供からは「親や先生は密林のジャングルに無理やり入れようとしている」と捉えてしまい、より一層家に閉じこもってしまいます。
不登校の子どもを理解する場合は、何よりも子供の目線で気持ちを理解しないといけません。
そのためには「一緒にいる時間」を出来るだけ増やすことです。
子供の気持ちが分からないのであればあるほど、気持ちを理解するために一緒にいる時間を増やして下さい。
無理に学校というジャングル(子供目線ですが)に入れても、結局すぐに不登校に逆戻りです。
そして結果だけで見てしまうと、進路が絡んできた時にどうすれば良いか分からない状態になってしまうこともあります。
先を見通すためには、自分の子供を子供目線で理解することが大切なのです。
スクールカウンセラーに相談すると子どもの理解のポイントも分かりやすく教えてくれるので、そのように活用をされると良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
今回は対処の前に理解することが大切だという話をさせて頂きました。
次回は、理解を踏まえた上で、どのように学校復帰させていくかについて書かせて頂きたいと思います。
引き続き、読んで頂ければ幸いです。
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病院と学校で心理カウンセラーの仕事をしています。
多くの方の幸せに貢献できるようなカウンセラーをめざし、日々勉強中の身です。
少しずつ、成長しているのかな?と迷いながら前に進んでいるという感じです。そんな中で私が感じたことコラムでお伝え出来ればと思っています。
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