腰痛対策にはコルセット!腰痛ベルト(骨盤ベルト)で痛みが軽減する理由とは
こんにちは、理学療法士の西村猛です。
医療用コルセットには、硬性コルセットと軟性コルセットと呼ばれる物があります。
硬性コルセットは、文字通り硬い素材で出来ている物で、腰椎や胸椎の手術後体幹を動かさないように固定したり、側弯(背骨の変形)の治療に使われたりします。
軟性コルセットは、硬性コルセットに比べ装着していても自由度があり、例えば腰を軽く曲げ伸ばしたり、横に倒したりすることも出来ます。
固定性は硬性コルセットほどではなく、腰痛の軽減などに用いられます。
また、薬局などで一般的な商品として売られている物に「腰痛ベルト」があります。
「腰ベルト」や「骨盤ベルト」などとも呼ばれ、ゴム状のベルトを腰に巻くタイプの物です。
腰痛を自覚している方の中には、この腰痛ベルトを使ったことのある方も多いことでしょう。
今回は、これらのコルセットのうち、一般的に良く使われる腰痛ベルトについて、そのメリットについてご紹介します。
腰痛のある方が腰痛ベルトを使用する理由として、「腰が軽くなるから」という事と「痛みが軽減するから」という事が挙げられるでしょう。
ベルトを巻くことで楽になるのはなぜでしょう。
それはベルトを下腹部に巻き付けることで、お腹の中の圧(腹圧)が高まるからです。
これは着物の帯を締めると、背筋が綺麗に伸びる事と同じ理由です。
この腹圧があることで、お腹の中にある臓器(小腸や大腸、肝臓など)が守られます。
例えば、何か壊れやすい物をビニール袋に入れておくとき、そのままで入れるよりも、袋を膨らませた状態で入れておく方が、壊れにくく安全ですね。
袋を膨らませている状態=腹圧がかかっている状態といえます。
また背筋を伸ばした姿勢を取ったり、活動をしたりする時にも、腹圧は必要です。
この腹圧を高めるために必要な筋肉は、腹筋と背筋です。
もしこれらの筋肉が弱く、腹圧が低下したままだと、背筋を伸ばした姿勢を取ることが出来なくなるだけでなく、腰の骨(腰椎)などに負担が掛かってしまい、それが腰痛に繋がっていきます。
腰痛ベルトを腰にしっかり巻き付ければ、腹圧が高まります。
つまり腰痛ベルトが腹筋や背筋の代わりをしてくれていることになります。
なので、腹筋や背筋が弱った方でも腰痛ベルトがあれば、活動が楽に行えるようになるのです。
また精神的な効果として、安心感があります。
ぎっくり腰を経験された方ならお分かりでしょうが、急に腰に痛みが出る恐怖感は、精神的なストレスになります。
そして「またあの酷い痛みが出ないだろうか」という不安は、腰の周りの筋肉を硬くすることにつながります。
この状態が続くと、痛みへの恐怖感が強い状態が続く→腰回りが必要以上に硬くなる→硬くなればなるほど腰痛が出現しやすいという、悪循環になってしまいます。
慢性的に腰が痛い方の中には、このような悪循環に陥ってしまっている方が少なからずおられます。
腰痛ベルトを使用することで、安心感が得られ、それが腰周りの筋肉のリラックスにも繋がります。
また、痛みを怖がらずに活動出来ることで、それが体全体の硬さも、次第に軽減していくことに繋がる効果も期待出来ます。
このように、腰痛ベルトを着用することによって、腹圧を高め、直接的に腰痛を軽減させる効果から、着けたことによる精神的な不安の解消という効果も得られます。
腰痛でお悩みの方はぜひ試して欲しいアイテムなのですが、実はメリットだけではありません。
次回は、腰痛ベルトのデメリットと、上手な使い方について説明します。
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子どもの発達と子育てを応援する会社。
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YouTubeチャンネル「こども発達LABO.」では、言葉と体の発達に関すること、発達障害のある子どもへの手立てなどについて発信しています。
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子供の姿勢や体の発達の仕組みや取組方法について、医学的視点をもとに、どなたにも分かりやすくをモットーに情報発信しています。保育士さん向け情報も。姿勢や体作りに関する講師依頼もお受けしています。
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