コルセット依存に注意!腰痛ベルトの正しい使い方と筋肉の鍛え方 (2/2)
治療用のコルセットは医師の指示のもと適切に使う必要がありますが、腰痛ベルトについて医学的なルールはありません。
上で述べた通り、使い方を誤ると腰痛を悪化させることにもつながりかねません。
では、どう使うのが良いのでしょうか。
何よりも大事なのは、必要なときにだけ使用するということです。
例えば以下のような時です。
- 荷物を持ち上げたり、運んだりする時に限定して使用する。
- デスクワークをしていて、痛みが出そう、あるいは出てきた時に短時間だけ使用する。
- 自動車の運転中に使用する。
腰痛ベルトには、腰痛を改善させる効果はありません。
あくまでも予防として、あるいは一時的な痛みを抑える効果として使用することが望ましいでしょう。
腰痛そのものについては、普段の姿勢に気を付ける、生活様式を見直す、腹筋や背筋の柔軟性を高めたり筋力を強くするなどの取り組みが必要です。
また「いわゆる腰痛症」と「他の疾患に由来する腰痛」との鑑別をするためにも、痛みがなかなか治まらない場合は、整形外科などを受診することも選択の一つです。
なお、腰痛ベルトの巻く位置は、おへそ周りではなく、ベルトの下1/3が骨盤の上にかかるようにするのがポイントです。
おへそ周りにきつく巻いてしまうと、内蔵を圧迫してしまいます。
骨盤に少し掛かるようにすることで、骨盤にある関節(仙腸関節)が動き過ぎないように固定する効果があります(仙腸関節がズレることで腰痛が出現することがあります)。
以下、まとめとなります。
正しく使用をして痛みを軽減させましょう。
1.
医療用以外のコルセット(腰痛ベルト)は、使い方などに決まりがないため、常用しやすい傾向があります。
2.
常用することで、腹筋や背筋がどんどん弱くなっていくリスクがあります。
そうなると、腰痛ベルトなしでは生活が出来なくなってしまいます(手放せなくなります)。
3.
腹筋や背筋の力が弱くならないように、筋力を強くする必要があります。
しかし鍛えるべき筋肉は、いわゆる腹筋(腹直筋)ではなく、お腹の外側にある腹斜筋、腹横筋です。
これらの筋肉は「椅子に座っている時などに背中をしっかり伸ばした姿勢を保つ」ことで、少しずつ強くなっていきます。
過度な腹筋運動は効果的ではないだけでなく、より痛みを増強させる危険性がありますので、止めておきましょう。
4.
腰痛ベルトは、痛くなりそうな活動をする時や、痛みが出ている時に、時間を限定して使うようにしましょう。
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