業界による年収格差は真実か?将来的に給与(収入)を増やすための会社探しとは (1/2)

執筆者: 藤田美智 職業:就職/人事戦略コンサルタント (株式会社ネクサスグリッド 代表取締役)
はじめに

こんにちは、就職コンサルタントの藤田美智です。

 

以前のコラムにおいて、志望業界を決める必要はないという話をしました。

就職先は、あくまでも企業であり、その企業が持つオリジナリティに興味を持ち、そのブランドが好きになって志望するのです。業界に就職するわけではありません。


まず業界ありきで、その業界に属する会社であれば、どこでもよいと思っている人は、就職に成功できません。

なぜなら、当人自身が、どうしてもその会社に入りたいと思って入社したわけではないからです。愛着がわかないので、その後が続きません。


そこで、今回のテーマは、収入の高い業界・収入の低い業界です。

収入が高い業界の会社すべての報酬が高いわけではない

収入が高いといわれている業界があります。

商社、マスコミ、保険など、昔から年収の高い業界として知られています。


大卒初任給でいえばそれほど開きはない業界間格差ではありますが、これが40歳くらいになりますと、業界が異なれば、最も高い会社と最も低い会社では年収差が3倍程度開くという感じでしょうか。

大雑把にいって低い方は500万円、高い方は1,500万円程度、つまり年収で1,000万円くらいの差が平均で比べても出てきます。

 

もちろん平均ですから、時流を捉えた伸び盛りの会社など、30歳前半で執行役員や取締役に登用される例も、もはや珍しくありませんので、一概には比較できません。

しかし入社後10年を超えてくると、大きな年収格差は確実に生まれてきます。

 

業界による年収格差

[低収入の業界] ← 1-2-3-4-5-6-7-8-9-10  → [高収入の業界]
左方向の業界を選べば低収入、右方向の業界を選べば高収入となります。

[低収入の企業] ← 1-2-3-4-5-6-7-8-9-10  → [高収入の企業]

しかし、同じ業界であっても、企業間において平均年収格差はあります。

つまり、収入ランク1の業界で収入ランク1の企業に入った人と、収入ランク10の業界の収入ランク10の企業に入った人を40歳くらいで比較すると、1,000万円ほどの年収格差となります。

あくまでもイメージですが、かなり現実にオーバーラップしている数字です。

同じ会社でも社員間の収入格差は今後広がる
収入ランクは真中だが、評価を高めて高収入

Aさんが興味を持って志望したX社。

業界の収入ランクは真ん中の5ですが、業界トップ企業です。

 

激戦をくぐり抜け入社を果たしたAさん。

もとより、X社のオリジナリティに興味を持ち、Xブランドか好きで入社したAさんですから、はたから見れば物凄い努力が必要と見える仕事も苦にならずにこなせます。

自然と評価は高くなり、同期の先陣を切って管理職となりました。当然収入は上がります。


[低評価社員の収入] ← 1-2-3-4-5-6-7-8-9-10  → [高評価社員の収入]
平均収入の低い業界・企業に入社しても、自身の評価が高ければ高収入も可能です。

 

収入ランクはトップだが、評価が上がらず

一方のBさん。収入ランクトップ業界のトップ企業に入りました。

名門といわれる大学出身、頭脳明晰で人当たりも良く、受け答えも問題なし。

すんなり入社となりますが、高収入の業界トップ企業だからという理由だけで志望したBさんにとって、入ってはみたものの、どうも仕事に興味を持てず、願い出て部署を異動してもやりがいが見出せません。

 

当然、評価は上がらず、収入も伸びません。このままでは、減る可能性すら出てきます。

 

 
 コラムニスト情報
藤田美智
性別:男性  |   現在地:〒107-0052 東京都港区赤坂2-17-55 プライム赤坂216 株式会社ネクサスグリッド(略称NG笑)  |   職業:就職/人事戦略コンサルタント (株式会社ネクサスグリッド 代表取締役)

こんにちは!藤田美智(ふじたよしとも)と申します。これまで、書籍・雑誌の編集、上場企業における広報、人事(主に採用・教育研修、人事評価制度設計)を長年にわたって経験。現在は、東京都港区赤坂に株式会社ネクサスグリッド(略称NG笑)を設立し、就職・転職・人事戦略・組織戦略をメインとする人事コンサルティングを展開しております。このコラムでは、仕事選び・就職・転職を成功させるために、何をどのように考えて行動に移していったらよいのかについて、お話しするとともに、企業における人材採用・育成の方法、その仕組みづくりについても解説してまいります。私は現在、社員のモチベーションUPを実現する人事制度設計・導入・定着のコンサルティングをメインとして仕事をしております。人事評価制度設計だけでなく、企業の人事戦略、組織戦略、事業承継ついても多様なコンサル実績があります。個別のご相談(無料=お金は一切いただきません)、講演、顧問契約等のご依頼、諸々のご相談は、メールにてご連絡ください。「ご連絡は以下のmail addressまでお願いします(●の代わりに@を入れて送信してください)」nexus.grid.akasaka●gmail.com
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