デジタルカメラと三脚で天体写真を撮る方法!キラキラな星空の撮り方
めっきり秋も深まってきましたね。
秋から冬にかけては、空も澄み渡る日が多く、星々も美しく輝いてきます。
ぜひ、星の写真を撮ってみませんか?
天体写真には、天体望遠鏡を使う方法もありますが、ここでは特別な機材は使わずに、デジタルカメラとカメラ三脚で星と風景と一緒に撮影する『固定撮影』について説明します。
- デジタルカメラ(マニュアルフォーカス,長秒露光が出来る機種が必要です)
- カメラ三脚
この2つがあれば、星の写真を始められます。
案内書などでは、レリーズやリモコンなども必要な道具として挙げられますが、必須ではありません。
デジタルカメラは、コンパクト型でもマニュアルモードと、15秒程度の長秒露出設定が出来る機種なら撮影出来ますし、最近では星空撮影モードがある機種もありますが、画質の面では、レンズ交換式の一眼カメラの方が高感度に強く、有利です。
レンズは、付属しているキットレンズ(18-55mmF3.5-5.6等)で、十分楽しむことが出来ます。
Canon EOS40D デジタル一眼レフカメラ EF-S18-55mm 18mmF3.5開放 30秒露出 ISO1600設定
カメラ三脚は、あまりに小さいものだと、構図を決めるのが大変です。
ブレを防止するためにも、なるべくしっかりしたものがお勧めです。
軽量なミラーレス一眼カメラなら、写真のような、比較的小型の三脚でも実用になります。
まずはカメラの設定を行います。
天体は微弱光ですので、オートフォーカスはまず効きません。
そこで、マニュアルに設定します。
RAWで撮影出来るカメラであれば、後で調整が出来るので、出来ればRAWで撮影しておいた方が良いです。
ISO感度は、基本的にはまずは常用最高感度設定で撮影してみましょう。
町中や月明かりの中で撮影する場合は、明るさに応じて、適宜設定をし直します。
カメラレンズは、広角側にして、絞りは開放にしましょう。
カメラを三脚に乗せたら、まずはピント合わせです。
基本的には、明るい星や月をカメラの真ん中に入れて、ライブビュー機能を使って合わせます。
明るい星がなかなか入らない場合は、もし周囲に外灯や街明かりが見えるようでしたら、それで合わせてみましょう。
レンズが35mmなら、35m以上離れたところに外灯を使えば、無限遠にもピントが合っています。
これは(恐らく)経験則ですが、知っておくと便利です。
レンズを少しずつ回して、ピントを合わせて下さい。
ピントが合ったら、次は構図合わせです。
構図は、デジタル一眼レフカメラなら、明るい一等星は見えると思いますので、ファインダーを見ながら決めます。
ミラーレスカメラや、コンパクトデジタルカメラの場合、星が暗過ぎる為、背面液晶モニタでのライブビューでは見えないことが多いと思います。
手間は掛かってしまいますが、目測で大体の方向に向けて、試写して構図を決めていきます。
この際、拡張感度設定で最高感度まで上げて、数秒程度で試写すると良いでしょう。
本撮影は、露出時間を15秒ないし30秒に設定します。
レリーズやインターバルタイマーリモコンがあれば、B(バルブ)にして、さらに長い露出を行うことも出来ます。
しかし地球が自転している為、星が移動して線状になってしまい、目で見た星空と印象がかけ離れてしまいます。
Canon EOS40D ニッコール24mmF2.8 露出10分
まずは短い露出時間で楽しむのが良いでしょう。
また、望遠側にする程、星の移動が大きく写ってしまう為、まずは広角側で楽しむのがお勧めです。
そして、出来れば同じ構図で、4コマ程度は撮影しておくことをお勧めします。
同じ構図の写真を撮り、PC上で画像処理を行うことで、画質を高めることが出来ます。
カメラによっては、ライブコンポジットやマルチショットノイズリダクションの機能を有している機種もありますが、複数枚撮影することで、同じ効果を得ることが出来ます。
この方法については、また機会を改めて、説明したいと思います。
カメラとカメラ三脚だけで楽しめる、星の写真の撮り方についてお話しました。
デジタルカメラの進歩で、星空撮影も比較的手軽に楽しめるようになってきています。
ぜひ、チャレンジしてみて下さい!
次回は、この方法でどんな星が撮れるのか、ご紹介したいと思います。
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銀河鉄道999や、ボイジャー2号の写真などで、子供の頃から宇宙に興味を持って以来、天文に興味を持ちました。
デジタルカメラのおかげでアマチュアでも、図鑑の様な写真が撮影できる様になり、すっかりとのめり込んでしまいました。
星空の魅力を伝えていければと思って、天体観望会のお手伝いなどもしています。
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