星空から流れ星まで!デジカメ(固定撮影法)で撮れる天体写真例

執筆者: 宇都 正明 職業:天体観測アドバイザー・星空案内人
はじめに

前回は、星の写真の撮り方、固定撮影法について説明しました。

今回は、どんな天体写真が撮れるのかをお話します。 

 

星座の写真

星の写真というと、暗い山奥や海岸での撮影をイメージされるかもしれません。

しかし、都会でも夜空を見上げれば、星を見ることが出来ます。
星空は最も身近な自然かもしれませんね。

町中で撮影する時は、ISO感度は落として撮影する方が良いでしょう。

周囲がまるで昼間の様に写ってしまいますが、しっかりと星も写ってくれます。
誕生月の星座や、見つけやすい星座など、まずは身近な場所で色々と撮影してみて下さい。


郊外で写したカシオペア座

 

星座を探すなら、昔は星座早見盤が必要でしたが、今ならスマホ等でGoogleSkyを利用するのがお勧めです。 

 

町中から写したおうし座
Canon EOS40Dデジタル一眼レフカメラ EF-S18-55mm 18mmF3.5開放

 

星景写真

星景写真とは、地上の風景と星空を収めた写真です。

 

どうしてもモチーフ(被写体)が限られる天体写真の中では、最も作品性の高い写真で、地上と星空をどう捉え、どう表現していくのか、撮影者の感性に委ねられることになります。


撮影法自体は固定撮影法なので最も簡単ですが、最も奥が深い撮影でもあります。

 

慰霊像と北極星


必ずしも暗い空が必要ではなく、逆に、本来の天体写真では邪魔でしかない、月明かりや街明かりも効果的に活かして、作品づくりに役立てて下さい。


ライティングを考慮する天体写真撮影は、星景写真くらいかもしれません。

 

皆既月食と富士山

 

ぜひ、皆さんの感性で、地球と宇宙を切り取ってみて下さい。 

 

流れ星

流れ星は、固定撮影法でバッチリ撮影することが出来ます。

 

しし座流星群

 

ただ、流れ星はどこに飛ぶか分かりません。

カメラに入ってくれるかどうかは運次第。


流星群が来る時、8月12日前後のペルセウス座流星群や、12月14日前後のふたご座流星群の時に、なるべく広角の明るいレンズを付けて撮影してみて下さい。

流星は一瞬の現象ですから、露出を切り詰めて、数秒~10秒程度で撮影した方が、バックの明るさに埋もれにくくなります。
後は、ひたすらシャッターを切ります。

インターバルタイマーリモコンがあると便利です。


町中からも写せますが、広角レンズを使うので、なるべく光が入らない場所で行いましょう。
出来れば、郊外の高台にある公園などに出向くと良いでしょう。 

 

天の川

デジタルカメラになって、固定撮影法でも、天の川がはっきりと写せる様になりました。

 

夏の天の川

 

ただし、天の川を写すには、暗い空の下まで出かける必要があります。
少しでも条件が良いスポットを探してみて下さい。 

 

彗星

固定撮影法でも、いくつかの星雲・星団は写すことが出来ますが、広角レンズでは小さ過ぎる為に、あまり楽しめません。
彗星は、稀に非常に大きく、明るい姿を見せてくれる大彗星が来ることがあります。

 

ヘールボップ彗星

ヘールボップ彗星


1997年春に見られた大彗星です。

当時はフィルムでしたが、標準レンズでも良く写ってくれました。

北半球ではこの時以来、大彗星は見られていません。


しかし、目で見ることが出来る肉眼彗星は、数年に1回は来てくれますので、固定撮影法で十分に楽しめます。

ブラッドフィールド彗星

ブラッドフィールド彗星

 

2004年4月末に来た彗星です。

28mm広角レンズでも、見事な姿を写せました。

 

パンスターズ彗星

パンスターズ彗星


2013年3月半に、非常に明るくなった彗星です。

西空に低く、暗くなる前に地平線の下に沈んでしまいました。

200mm望遠レンズを使って、露出2秒で撮影した写真です。

 

アイソン彗星

アイソン彗星

 

明るくなると言われていましたが、消滅してしまったことで話題になったアイソン彗星です。

オリンパスE-620デジタル一眼レフカメラに、25mmF2.8(標準レンズ相当)で撮影。

 

この時、アイソン彗星は4等星の明るさにはなっていましたが、大きさが小さく、迫力がありません。

同じ構図で撮影した4カットを合成しています。 

 

おわりに

固定撮影法でも色々な星が撮れますので、ぜひ皆さんも、夜空にカメラを向けてみて下さい。
次回は、冬の星空の見どころについて紹介したいと思います。 

 
 コラムニスト情報
宇都 正明
性別:男性  |   職業:天体観測アドバイザー・星空案内人

銀河鉄道999や、ボイジャー2号の写真などで、子供の頃から宇宙に興味を持って以来、天文に興味を持ちました。
デジタルカメラのおかげでアマチュアでも、図鑑の様な写真が撮影できる様になり、すっかりとのめり込んでしまいました。
星空の魅力を伝えていければと思って、天体観望会のお手伝いなどもしています。

 

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