本格手作りカレーレシピ!ホールスパイス薫る、バターチキンカレーの作り方
こんにちは、スパイスコーディネーター・料理研究家の吉田由季子です。
最近では、カレールーを使わずにスパイスだけでカレーを作られる方も増えてきました。
試行錯誤しながら、色々なスパイスを入れて作るスパイスカレーは、実験のようで楽しいものです。
今回は、そんな人気のスパイスカレーを美味しく作るポイントや、お勧めレシピをご紹介します。
まず、スパイスカレーを作る際に使うスパイスの、それぞれの働きについてお話しします。
最初に、スパイスを油で熱します。
焦がさないよう、弱火でじっくりと熱し、スパイスの香りをしっかり油に移すことが大切です。
この作業を「テンパリング」と言います。
この時使われるスパイスは、主にホールスパイスを使用。
そのため、ホールスパイスはスタータースパイスとも言われています。
- クミン
- シナモン
- クローブ
- カルダモン
- ブラックペパー
- ローリエ
テンパリング後、ホールスパイスを取り除くのが日本流ですが、国によっては取り除かずそのまま調理します。
パウダースパイスの組み合わせも様々ですが「臭み消し」「香り付け」「辛味付け」「色付け」を目的として組み合わせます。
好みのスパイスを合わせて、オリジナルカレーパウダーを作っておくのも良いですね。
何十種類ものスパイスを組み合わせるのも、深みが出て美味しいのですが、基本のスパイスとその働きをご紹介しておきます。
- コリアンダー:臭み消し
- クミン:香りつけ
- レッドペパー:辛味つけ
- ターメリック:色付け
これらだけでも美味しいカレーができ上がりますよ。
煮込むと香りが飛びやすいパウダースパイスは最後に使いましょう。
仕上げにガラムマサラを少量加えると、風味が増し、より良い香りが広がります。
市販のレトルトカレーにもガラムマサラを一振りしてみて下さい。
香り、風味の違いに驚かれるでしょう。
家庭でスパイスカレーを作る時、パウダースパイスにこだわる方が一番多いかと思います。
もちろんパウダースパイスも大切です。
調合を変えたり、種類を増やしたりするだけで様々な香り、風味を楽しめます。
しかし、スパイスカレーを作る際に一番大切なのは、最初に述べたホールスパイスのテンパリング作業なのです。
ホールスパイスの精油成分(香りの成分)は引き出しにくいので、折ったり傷を付けたりして香りを引き出します。
凝縮している分、一旦抽出すると香りをしっかりと料理に付けることができるのです。
パウダースパイスはそのままでも香り立ちがよく、風味を一つにまとると同時に着色効果もあります。
しかし、熱に弱く、煮込む内に香りが飛んで弱まってしまうのです。
そのため、香りが持続するホールスパイスと組み合わせることが、美味しいスパイスカレーを作るコツになります。
- 鶏胸肉:2枚
- 玉ねぎ:1個
- おろしにんにく:小さじ1と1/2
- おろし生姜:小さじ1と1/2
【A】
- ホールトマト:400g
- ヨーグルト:100g
- ガラムマサラ:小さじ1
【B】
- カシューナッツ:40g
- 水:80ml
【C】
- カルダモン(ホール):4粒
- シナモンスティック:1/2本
- クローブ(ホール):3粒
- ローリエ:1枚
- ブラックペパー(ホール):10粒
【D】
- コリアンダーパウダー:小さじ2
- クミンパウダー:小さじ1
- チリペパー:小さじ1./2
- ターメリックパウダー:小さじ1/4
- 塩:小さじ1
- バター:40g
- 生クリーム:60ml
- ガラムマサラ:小さじ1
- パセリ:適量
- ホールトマトはミキサーにかけペースト状にし、鶏胸肉は皮を取り除き、一口大に切って合わせた【A】に漬け込む。
- Bを合わせてミキサーにかけペースト状にする。【D】は合わせておく。玉ねぎは薄くスライスする。
- 鍋にバターと【C】を全て入れ、弱火にかけスパイスの香りがでるまでしっかり炒め合わせる。
- 3のスパイスを取り出し、中火にして玉ねぎを炒める。玉ねぎが黄金色になったら弱火にし、おろし生姜とおろしにんにくを加えて絡める。
- 4に【B】を加えて混ぜ合わせ、【D】と塩を加えてさらによく混ぜ、全体に粉っぽさがなくなったら鶏胸肉を漬け込んだタレごと加える。
- 5がフツフツしてきたら弱火にして蓋をする。時々混ぜながら10~15分煮込む。蓋を取り2~3分煮詰め生クリームを加えよく混ぜ合わせる。
- 火を止め、ガラムマサラを加え、よく混ぜ合わせたらでき上がり。
器に盛り、お好みで生クリーム(分量外)を回しかけ、刻んだパセリを散らましょう。
まずは、レシピ通りに作ってみて下さい。
材料が多いので驚かれるかもしれませんが、スパイスや食材、調味料はそれぞれ合わせて準備してしまえば、後は順番に入れていくだけです。
スパイスカレーは一晩寝かせる必要もなく、煮込み時間も20分くらいですので、思いのほか早く作ることができます。
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スパイスコーディネーター協会認定スパイスコーディネーター吉田由季子です。
スパイス料理を中心に料理ブロガーとしてもレシピ開発・料理教室講師・フードスタイリング・コーディネート・商品試用モニターなどフード関係のお仕事をしています。
ブログ「楽しいキッチン*spice-cooking*」 http://spice-cooking.com/
HP「spice-kitchen」 http://www.spice-kitchen.jp/
活動・実績(一部紹介)
●2012年ロザンナパートナーブロガー
●2012年カルチャーハウス香里ケ丘 スパイス&ハーブ料理教室講師
●CG+S【セグタス】 ハーブ料理教室講師
●ハウス食品×レシピブログ2012年・2013年・2014年度スパイス大使
●2013年・2014年伝統本舗オフィシャルブロガー活動中
●2014年カリフォルニアレーズンクッキングアンバサダー2期生
●料理レシピサイトNadia「スパイスへの道」コラム執筆
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