誰でも分かる!読書感想文の書き方と構成例 (1/2)
小学生や大学生の学校課題「読書感想文」。最近は社会人も書き方が分からないと悩みの種。読書感想文の書き方と構成例のコツを解説します。
読書感想文と聞くと「懐かしいな」と感じる人も多いのではないでしょうか。
苦戦した人、苦戦しなかった人、楽しかった人、辛かった人、それぞれの思い出があると思います。
自分が親になり、子供がいつまでも「読書感想文が書けない」と嘆くのを、毎年見ている方いらっしゃるでしょう。
ここでは、小学校4年生から高校生までの間、読書感想文の県大会~全国大会で受賞し続けた経験から、書き方のコツをお教えします。
読書感想文には、どのような本を選べば良いのでしょうか。
コンクールでは「課題図書部門」と「自由図書部門」に分かれていることが多いので、前者での入賞を目指す場合、必然的に選ぶべき本は課題図書となります。
「推薦図書を選んだ方がコンクールなどで入賞しやすい」と言われることもあります。
しかし、そういった目的がない場合は、自分の好きな本を選んだ方が良いでしょう。
自分の好きな本の方が感情移入もできますし、読書感想文も書きやすくなります。
しばしば間違えて捉えられていますが、読書感想文に「あらすじ」は一切、必要ありません。
例えば、誰もが知っている「うさぎとカメ」の一場面から、良い例と悪い例を見てみましょう。
以下が良い例です。
良い例
「さぼっていたウサギが、自分よりのろいはずのカメに追い越されていく場面が、一番心に残っています。
たとえ歩みが遅かったとしても、着実に歩を進めることで目的には近づけるし、たとえ能力があっても、さぼっていたら後から来たカメに抜かされるんだ、ということが分かりました。
僕も、これから先、苦手なことでもあきらめず、努力をしていきたいと思います」
対して、以下が悪い例です。
悪い例
「ウサギは自分よりも遅いカメをバカにしていました。
でも、カメがゆっくり進んでいるのに、先に進んでいたウサギはゆっくり休んでいました。
途中で起き上がったウサギが追いかけても、カメは先にゴールしていました。
能力があっても、さぼっていてはいけないと思いました」
2つの違いは…
「良い例」の方では、自分が感動した場面を話すためだけにストーリーを話しています。
対して「悪い例」の場合、ストーリーのあらすじを追っているだけです。
読書感想文の書き手は「あらすじがなければ不親切じゃないか」と思ってしまいがちです。
しかし、大切なのは、誰かが書いたストーリーを話すのではなく、自分が感じたことを的確に伝える点なのです。
読書感想文を書くためには、2つの「コウセイ」が必要です。
1つ目は「構成」です。
どのような流れで感想文を書いていくか、ということです。
これにはいくつかのパターンがありますが、最も書きやすいのは下記のような形でしょう。
1.本と出会ったきっかけ・読む前の印象
あらすじは原則として入れません。
うさぎとカメの場合は「速いはずのうさぎが、カメに追い越されていく話です」程度はあってもOK。
2.感想
特に印象に残った箇所を半分くらい、それ以外のシーンの感想や逆視点からの見方を合わせ、半分くらい。
3.学んだこと
読後の感想と、その本を読んだことによって得た教訓について書きます。
今後の人生への生かし方等も含めましょう。
|
|
Latte Columnist
|
|