コーヒーソムリエが教える、珈琲と一緒に食べない方がいい食べ物ジャンルとは
コーヒーと食べ合わせの悪い食材を紹介。「非ヘム鉄」を含む食べ物は食べ合わせNG?鉄分の吸収を妨げるので、特に貧血気味の方は注意してください。
かつては「薬」として使われていたコーヒー。
その独特の香りと味で、とてもファンが多い飲み物です。
ただこの飲み物には、「食べ合わせの悪いもの」があることをご存知でしょうか。
今回は、コーヒーソムリエの資格を持つ私が、コーヒーと一緒に食べると良くないものをご紹介します。
コーヒーには、ポリフェノール(タンニン)が入っています。
このポリフェノールは、動脈硬化の予防やがんの予防に効果があると言われており、大変優秀な成分です。
ただ、コーヒーに含まれているポリフェノールには、鉄分の吸収を妨げるという働きがあります。
せっかく鉄分を取り入れても、なかなか体のなかに入っていきにくくなってしまうのです。
このため、鉄分を多く含む食べ物とコーヒーの相性は良くないと言われています。
また、朝食につきものの「卵」の黄身も鉄分を多く含みますが、モーニングコーヒーを一緒に飲むと吸収効率が悪くなってしまいます。
鉄欠乏性貧血に悩んでいる人は、特に気をつけましょう。
ただ、知っておいてほしいことがあります。
コーヒーが「鉄分の吸収を阻害すること」は一面の真実ではありますが、すべての鉄分の吸収効率が悪くなるわけではありません。
ポリフェノールが働きかけるのは、野菜や穀類に含まれる「非ヘム鉄」と呼ばれるものです。
鉄分にはもう一つ「ヘム鉄」と呼ばれるものがあり、これはコーヒーのポリフェノールの影響をそれほど受けません。
ヘム鉄は、肉類や魚類によく含まれている鉄分です。
鉄分を多く含む食べ物の代表であるレバーは、この「ヘム鉄」の方に分類されています。
ちなみに、吸収効率もこの「ヘム鉄」の方が良いと言われています。
その効率差は5倍近くにもなるという報告もあり、決して無視できる誤差ではありません。
非ヘム鉄食材(コーヒーと食べ合わせが悪い)
- ほうれん草
- 小松菜
- ごま
- 焼きのり
- 切り干し大根
- きなこ
- ひじき
- 茹でた大豆
- 油揚げ
- 卵の黄身
このような特徴を持っているため、「鉄分を摂りつつコーヒーも飲みたい」ということであれば、レバーを中心としていけばよいと言うことが分かります。
また、「卵の黄身とコーヒーの組み合わせは絶対にいけないんだ」と思う必要もありません。
私たちは何か一つの食材からのみ栄養を摂っているわけではないからです。
大切なのは「好き嫌いなく、バランスよく、適量の食事をとること」でしょう。
毎日の食生活を見直すことは、健康と美容に良い影響を与えてくれます。
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Latte Columnist
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