ニーチェの哲学理論「ルサンチマン・永劫回帰・超人」から学ぶ、他人と比べない生き方のコツ

幸福になる秘訣とは?世界的に有名な哲学者「ニーチェ」の理論から、幸せになるために学ぶべきポイントを解説。

執筆者: 中根 千恵 職業:眼科検査技師/サービス介助士/食育インストラクター/メイクセラピスト/Webライター、コラムニスト
毎日毎日、悩みは尽きない…

日々、何かしら悩みや問題を抱えていて、解決策が見出せない…。
そんなとき、自己啓発や心理学・占い等に頼る方もいらっしゃると思います。
もちろん、それは悪いことではありません。

ですが、それ以外の選択肢として、「歴史的偉人・哲学者の言葉に耳を傾けてみる」という方法もあります。

そこには、感銘を受け、学び得ることが多くあります。

 

今回は、心理学とは少し違う哲学の視点から、幸せになる方法を探ってみましょう。

 

 

有名な哲学者「ニーチェ」の思想から、幸せの見つけ方を学ぼう!

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェは、有名なドイツの哲学者(1844年~1900年)で、後世に大きな影響を与えた思想家として知られています。

 

  • なぜ苦しみは生まれるのか?
  • 自分の幸せとは何か?
  • 幸せになるためには?


これらを考えるきっかけとなる、ニーチェの哲学理論を分かりやすくご紹介します。

 

哲学1「ルサンチマン」

「ルサンチマン」の本来の意味は「恨み・怨念」です。

 

定義付け
  • 強者(金持ち等)…「悪」とする
  • 弱者…「善」とする

 

なぜ「弱者」が「善」なのか?
  • 貧しい人は、正直で欲が無い
  • 身体が弱い人は、心が優しい

 

ニーチェは、ルサンチマンの意味を以下のように分析しました。

 

弱者が束になり「強者は非情・貪欲である」と決めつけ、自分たちは物質的・金銭面では敵わなくても精神的に成熟している人間であると、他者と比べて自分を優位に上げたい心理。

 

学ぶべきポイント「他者と比べない生き方をする」

近年でいう「勝ち組・負け組」というような概念は、まさに

自分自身が「負け組」と思う時点で「勝ち組」を妬み、重箱の隅をつつくような批判をする傾向があります。

 

卑屈になれば、それだけ自分が惨めで苦しい思いをするだけです。
「自分は自分」ですが、人間は常に他者と接触しますので、なかなか劣等感や妬み・羨ましいといった「他人と比べる気持ち」が無意識に表れてしまいます。

 

では、「他人と比べない・自分は自分」という信念を持つにはどうしたら良いのでしょうか?

ニーチェの「永劫回帰」理論から考えてみましょう。

哲学2「永劫回帰」

永劫回帰とは、要は「物事は繰り返し」という概念です。

 

人間は生きていく中で「前進・発展」を望みます。

誰でも、齢を重ねるごとに向上・成長していきたいと願うものです。


ですが、ニーチェは「人生とは円環運動の繰り返し」と結論付けました。

 

円環運動の繰り返し?

これは「良い事も悪い事も交互に起こる」「人生とは前進・向上ではなくて、常に円を描くように物事や情動は良くも悪くも変化を繰り返す」というニーチェの哲学です。


「ポジティブでアグレッシブに活動を行い、向上・成功していたかと思えば、ネガティブ感情が湧いたり何をしてもうまくいかない下降時期もあるという、円をグルグル回るのが人生である」という理論です。

学ぶべきポイント「自分の人生を肯定する」

「思い通りにならないのが人生」ニーチェも残した言葉です。


厳しい問いですが、そこを受け入れていかなければ救われないという理論です。
ですが、悲観することはありません。
ニーチェはそこに価値を見出しました。

哲学3「超人」

上記でご紹介した「永劫回帰」は、延々と円を回る人生という事ではありません。


既存の価値観に囚われず、自分の価値基準をもとに行動すること、これが重要であるとニーチェは結論付けています。

それが「超人」という概念です。


円を描く人生(永劫回帰)を歩む中で、例えばこのようにしてみたらどうでしょうか。

 

  • 1度失敗した事がまた起きたら、次は失敗から学んだ事を活かした円(人生)の選択をする
  • 常に自分自身の生き方や価値を創造していく
  • 夢や目標を見つけて何周、円を回ったらその夢が実現するのか。そのために、円の各分岐点でするべき事を決めておく


この繰り返しが「円」を厚みある豊かなものにしていく、とニーチェは考えました。

学ぶべきポイント「実りある人生になるかどうかは、自分次第」

人生を歩む円は、自分次第で厚みのあるものになり、昨年1周した円(人生)と今年歩む円(人生)は自分次第で独創的な人生になります。

まとめ

今回ご紹介したニーチェの哲学、いかがでしたか?
以上のことをまとめると、次のようになります。

 

  • 他人と比べない
  • 現実を受け入れる勇気を持つ
  • それを肯定する勇気を持つ
  • 自分自身が人生を構築していくという理念
  • 自分自身の価値観の構築
  • そのためには自分なりの人生の輪を構築する


この中で、特に「他者と比べない」「他者を妬んだり羨まない」の2つが「幸せ」になる秘訣なのではないでしょうか?

ただ、他人と比べないことと、他人の意見に耳を傾けないことは全く違います。
他者の意見・生き方を参考に、自分自身の人生の円を構築する事も大切なことの1つです。

 

おわりに

今回ご紹介したニーチェの哲学を抽象的表現に感じた方もいるかと思います。
具体的な言動・実践的な事が記されていないので役に立たないと感じた方もいるでしょう。
ですが、その抽象的な哲学を具現化するのが貴方自身の役目です。

1番大切なこと。
それは、「受け身ではなく、自分の人生は自分で構築する」ということ。
それをどうか忘れないでくださいね。

 
 コラムニスト情報
中根 千恵
性別:女性  |   現在地:東京都  |   職業:眼科検査技師/サービス介助士/食育インストラクター/メイクセラピスト/Webライター、コラムニスト

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【資格】
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