「自分はあがり症だ」という呪縛から逃れ、良いパフォーマンスを発揮する方法

「自分はメンタルが弱い」は思い込みかも?「あがり症だからメンタルを鍛えたい」と考える人たちの中でも、最もこだわりの少ない「シンプル&ポジティブ」タイプの人向けのあがり症対策・克服方法を紹介。

執筆者: 石割美奈子 職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師
こだわりの少ない「シンプル&ポジティブ」型のあがり症克服方法

こんにちは、 えむ心理研究室の石割美奈子です。

 

以前書かせていただいたコラムで、「”あがり症を治したいからメンタルを鍛えたい”という思考を持っている人は、思い込みの強い思考優先タイプである」と分類しました。


今回は、「思い込みの強い思考優先タイプ」の中でもこだわりの少ない「シンプル&ポジティブ」型の人のあがり症対策・克服方法についてお話しします。

 

 

「緊張感」を悪者にしてない?

思考優先・思い込みタイプの中でも、こだわりの少ないシンプル&ポジティブタイプの人は「緊張のせいでいつものパフォーマンスができない」というふうに緊張感を悪者にする傾向があります。


あまりくよくよしない、内省しすぎないため、自責的な面が少ないのです。
よくないことが起きたとき、自分を責めすぎずに済むタイプです。
かといって、他人を責めすぎるということもありません。

 

「自分はメンタルが弱い」は思い込み

このタイプの人は、もともとポジティブな面を持っていることが多いのです。


ですが、残念ながら、物事をシンプルに考えるゆえに「あがってしまう体験」「緊張する体験」を積めば積むほど「自分はメンタルが弱いんだ」と思い込んでしまいます。

そのことで、「自分はもともとはポジティブだ」という事実に気づきづらい傾向があるかもしれません。

 

自分のポジティブな面に気づくと、あがり症は克服できる!

逆に、「自分にもポジティブな面があるんだ」と気づくことさえできれば、芋づる式に素直に、思考パターンをチェンジすることも比較的簡単にできます。

 

【例】

  • 「そうか、みんなもそれなりに緊張しているんだ」
  • 「なるほど、過度な緊張を適度な緊張にすればいいんだ」
  • 「今の緊張は思ったほど強くないかもしれないぞ、逆に良いパフォーマンスに活きるかもしれない」


こだわりが少なくシンプル&ポジティブだからこそ、「メンタルを鍛えてあがり症を治したい」という結論にたどり着いたのでしょう。

 

 

これは強み!シンプルに考えるからこそ、ポジティブ思考になりやすい

思い込みの強い思考優先タイプの中でも、こだわりの少ないシンプル&ポジティブ型の人にはかなりのアドバンテージがあります。

例えば、「自分はあがり症だから何やってもダメだ」とか、「どうせ自分はメンタルが強くなんてなれないんだ」
といったネガティブ思考にがんじがらめになることなく、わりとあっさりした感覚であがり症をとらえているケースが多いです。

 

 

ネガティブ思考どころか、例えばこのコラムを読んでいただいている今も、「じゃあ、思い込みの強さを直すにはどうしたらいいんだろう」や「思考優先じゃなくするにはどうしたらいいんだろう」という前向きかつ生産的な思考へと、比較的簡単にたどり着ける可能性が高いのです。

 

「自分はあがり症だ」という呪縛から逃れ、良いパフォーマンスを発揮するには?

思い込みの強さも逆手に取れば、利用することもできます。
「自分はこだわりが少ないから、考え方をポジティブに変えやすいんだ」と信じきることも可能です。

 

あがり症だと思い込むことに、メリットまるでなし

「自分はあがり症だ」という呪縛から逃れましょう。

そのように考えることで得られるメリットは、ひとつもありません。

さっさとやめるのが吉です。


こだわりの少ないシンプル&ポジティブ型の方は、いい意味で損得勘定が上手な人が多いです。
メリットがまったくないことは、すぐにやめられるはずですよ。

「あがり症だからメンタルを鍛えたい」から「あがってもいいから〇〇したい」へ!

ここまで、「あがり症だからメンタルを鍛えたい」という思考でやってきたことでしょう。
これからは、考え方を次のように変えましょう。

 

「あがってもいいから◯◯したい!」


このように、自分の欲求を最優先にするのです。

仕事、趣味、スポーツなど、褒められること。
あがったり、緊張したりするのを恐れるより、もっと欲しいものがあるはずです。

「あがり」「緊張」をすべて消し去ることはできません。
感情を持つ人なら誰しも、あがったり緊張したりする場合があります。

ですから、「◯◯をしたい」という欲求を優先させてみてください。
そこに「あがり」や「緊張」がついてきてしまうなら、多少は仕方ない…くらいに考えてみましょう。
むしろ、多少の緊張感があるほうが、良いパフォーマンスができるのです。

 

おわりに

こだわりの少ないシンプル&ポジティブ型の方なら、比較的すぐにこの考え方や行動方法に慣れ、あがり症は軽減するはずです。

思考パターンをチェンジしてみてくださいね。

 
 コラムニスト情報
石割美奈子
性別:女性  |   職業:臨床心理士 メンタルコーチ プロ家庭教師

えむ心理研究室室長、臨床心理士の石割美奈子と申します!よろしくお願い致します。

スポーツトレーナー、メンタルコーチ、心理相談員の経験を経てさらに心理学を深く学ぶ必要性を感じ、東京国際大学大学院臨床心理学研究科(博士課程前期)を修了。
臨床心理士の資格を得て、心理カウンセラー、メンタルコーチ、スポーツメンタルトレーナー(テニス・バレーボール等)、およびプロ家庭教師として活動しております。

2013年、心理学・教育学・スポーツ科学の統合的な研究と専門性を活かしたメンタルサポートをポリシーとする「えむ心理研究室」を立ち上げました。


【臨床心理士および「家庭教師カウンセラー」として】
心理カウンセラーとしては、精神分析を専門としており、主にカフェにてカジュアルなかカウンセリングを提供しています。
訪問心理療法、オンライン相談も承っております。

また、全国でも珍しい【臨床心理士でありプロ家庭教師でもある「家庭教師カウンセラー」】として、ご近所から遠方にお住いの方まで、幅広く学習支援と心理的な支援を同時にさせて頂いております。

得意な相談内容は以下のとおりです。

・不登校・ひきこもりの方と親御さんの支援
・発達の特性を持つ方と親御さんの支援
・夫婦関係の改善支援
・親子関係の改善支援
・精神分析的リワーク(復職支援)
・職場の人間関係の改善支援

日常生活ではなかなか得られない、心理的な洞察を深める和やかな相談時間をお約束します。

日本では「カウンセリング」というとまだまだ抵抗のある方も多いかと存じますが、より充実した日々を送るためのツールのひとつととらえて頂ければ光栄です。
どうぞお気軽にご相談ください。


【メンタルコーチとして】
スポーツ選手の方、
難関校合格を目指す大学受験生さん、
コミュニケーションに課題を感じる方を対象に、
メンタルコーチングをさせて頂いております。

勝利のために、夢を叶えるために、より良い対人関係のために。

精神分析を主軸とした自己洞察やイメージトレーニング、ロールプレイングなどを通じて一緒にがんばってまいります




コラムlatteでは心理学関連の記事を担当させていただきます。
ご覧くださった皆様にひとつでも参考にしていただける部分があるような、皆様の役に立つ記事を書き続けてまいります!


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