耳が痒くて、しょっちゅう耳掻きをしている方はいらっしゃいませんか？

「耳が痒いが為に耳掃除をする」という行為は、実は逆効果でもあるのです。

一般的な考え方でいくと、痒みの原因は、「耳に垢がたまっている」と、考えてしまいがちです。耳の中が汚れていて不衛生な為に、痒くなってしまっているのでは、と。しかし、耳垢の蓄積が原因で痒くなる例は、実際ほとんどありません。

耳垢が原因ではないのなら、痒みの根源は一体どこにあるのでしょうか？

強い痒みを感じる場合、「外耳道真菌症」という病気が考えられます。

これは、外耳道内にカビが繁殖してしまう病気です。このカビが、耳の痒みの元となっているのです。外耳道真菌症の治療方法は、数か月間の薬療法が必要です。痒みが我慢できない、または、痒いから、耳掻きをしているという方は、早めに耳鼻科へ行きましょう。

この外耳道真菌症を引き起こす原因で一番多いのが、「耳掻きのしすぎ」です。耳掃除が趣味のようになっている方は、特に注意が必要です。耳掻きのしすぎは、耳の炎症につながるリスクが非常に高いです。

耳から液体が流れ出てくる耳垂れが発生している場合には、中耳炎に進行している可能性が疑われます。

耳鼻科へ行く前にご自身でできる改善点や、悪化させない方法は、「とにかくいじらない事」に限ります。痒みを抑える為に耳掻きをするせいで、症状が強まり、余計痒くなってしまうのです。これは、非常に危険な悪循環です。

ストレスがたまると、身体が痒くなったり、湿疹が出やすい体質の方がいらっしゃいます。そういう方は、耳にも同じような症状が現われ易いです。耳の痒みは、痒みを伴う湿疹や蕁麻疹の、耳バージョンと考えると分かりやすいです。

毎日耳掻きをしていないと気が済まない、または耳掻きがストレス解消のようになっているという方は、何か精神的ストレスを抱えていると考えられます。痒みの原因は、耳の炎症などといった身体的原因からではなく、精神的なところから来ています。

この痒みの改善方法としては、勿論耳鼻科へ行き、薬を処方してもらうのでも良いのですが、ご自身のストレス源を取り除く事も、大事な事です。

花粉症で目や鼻に症状が現れるなら、当然、耳にも症状があって当たり前ですよね。目や鼻は、サングラスやマスクでいくらでもガードできますが、耳の花粉対策って、あまり手段が思いつきません。だからこそ、耳は無防備で花粉が入り込みやすいのです。

花粉によって痒みが発生しているからといって、麺棒でその痒みを和らげようというのは、間違いです。耳鼻科へ行き、適当な薬を処方してもらうのが無難です。

耳の健康を守る為ににも、痒みの原因は、ご自分でしっかりと把握しておきましょう。

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適切な治療のためには医療機関での診察・治療を受けましょう。