朝方のまどろみは心地良いものです。特にそこから再び眠りに落ちる瞬間は、もはや人間にとって至福のタイミングとも言えます。

休日は穏やかなまどろみに揺られながら、つい二度寝をしてしまうという方も多いのではないでしょうか。

しかし、仕事や学校がある日でもまどろみに勝てず、低血圧だから、昨日眠るのが遅かったからと布団の中でもぞもぞしていると、あっという間に遅刻してしまいます。

今回は、そんな魅惑のウトウトを打破する方法を紹介しましょう。

睡眠には二種類あります。
一つは脳が覚醒に近いレム睡眠、一つは脳も熟睡しているノンレム睡眠。
通常、眠りに落ちるとノンレム睡眠に入り、約90分ほどでレム睡眠に移行します。この周期は就寝中は均一ですから、レム睡眠に移行したあたりで目覚めるようにすれば眠気は弱く、すんなり起きることが出来ます。

よく人間は、1日6時間の睡眠時間が必要と言われます。これはノンレム睡眠とレム睡眠の周期を考えると、とても理にかなったものです。
入眠から6時間経過するとちょうどレム睡眠ですから、目覚ましで起きても「あと五分」という強烈な眠気は回避できることになります。

眠る前に時間を計算してみると、身体のリズム的に自然と起きやすくなります。

因みに甘美な二度寝の瞬間ですが、二度寝の眠りはレム睡眠になりますから、あまり質のいい眠りではありません。

眠りの周期を計算し、目覚めやすいタイミングでアラームを鳴らしてくれる無料アプリも多く存在していますので、それらを利用してもよいでしょう。

アロマセラピーをあまり利用していないという方も多いかと思います。

気の持ちようといいますか、香りで体調が良くなったりストレスが解消できれば苦労はしないと思っている方もいるでしょう。
ところが、匂いというのは思っている以上に効果てきめんです。香辛料の匂いを嗅ぐと食欲がそそられるのも同じ原理ですね。

低血圧の人やそうでない人も、活動中と同じくらい身体の血圧が上がれば、起きるのが苦ではなくなります。
そこで有効なのがローズマリーの香り。実際に血圧を上昇させてくれます。

アロマオイルでも調味料用のスパイスでも構いませんから、枕元に置いておき、起きがけにひと嗅ぎするだけです。

眠くて仕方がない時、枕元にあるローズマリーのアロマ小瓶を探り、香りを嗅いでみて下さい。

思いのほか効果がありますし、目覚ましで無理やり起こされるよりずっと気持が良いですよ。

上記方法でも、どうしても起きないという方へ効果的なのが目薬です。

それも、とびきりクールタイプのものを使用して下さい。

目覚ましが鳴り、眠気でグラつく思考でも構いませんので目薬を瞳に垂らして下さい。

眼球を物理的に冷やすのである種の刺激になりますし、眠っている最中、意外と眼球は水分不足となっていますので、目薬は効果的です。

昼間でも眠気覚ましに目薬を差す人が多いかと思いますが、それを朝の寝起きに行ってみましょう。

子供の頃の出来事ですが、夏休みに窓を全開にして昼寝していたところ、足の裏を蜂に刺され漫画のように飛び起きたことがあります。
沢山のツボがあることからもわかるように、足の裏は痛みにとても敏感だからです。
でも、都合よく毎朝蜂が足の裏を刺してくれるわけはありませんから、自分でやらなくてはいけません。

そうです、足の裏を先の尖ったもので突くのです。

場所は足の裏のほぼ中央あたりでしょうか。勇気を出して突いてみましょう。体は臨戦態勢になり、まどろみも遙か彼方へ飛んでいくでしょう。
ただし、まち針などは危険なので、爪楊枝などがいいかと思います。

これは眠っていて起きない家族や友人、恋人などにも効果的です。

そのまま足つぼマッサージへと移行すると気持ちよくて眠ってしまいますので、注意をして下さい。

眠りは最大の良薬というように、正しい食生活を心がけ、適度な運動で体を疲れさせたりすることで、ぐっすり眠れることが出来ます。

ぐっすり眠ることが出来れば、朝も自然とスッキリ起きることが出来るのです。

無理やり起きることを考えるより、良質な眠りを手に入れることに意識を向けた方が身体には断然良いです。

そんな健康的な生活を送りたいところですが、仕事などでどうしても不可能ということもあります。

今回紹介したウトウト解消法は、そんな人たちにとっての苦肉の策だと考えましょう。