日本の昆布産業の歴史と「出汁」文化 -昆布締めを使った和洋折衷レシピを紹介-
こんにちは、昆布料理研究家の岩佐優です。
だしといえば昆布。
また、食べる昆布としても、刻み昆布・塩昆布・おぼろ昆布・佃煮など数多くありますね。
皆さんのお好きな昆布は何ですか?
昆布の加工を扱う店も数多くありますが、それら加工品の原点が青刻(あおきざみ)昆布とも言われています。
その発祥が大阪の上町台地近辺だということです。
大阪で昆布の加工品が盛んに製造されるようになったのは、享保(1720年前後)からと言われています。
北前船が北海道へ米や酒を売りに行き、戻り船に大量の昆布などを買い付け、その良質の昆布を加工する産業が発達したためとされています。
いわゆる昆布ロードですね。
最初は利用しやすいように「刻み昆布」や青刻(あおきざみ)昆布だけが製造されましたが、次第に 「おぼろ昆布」や「とろろ昆布」など各種の加工品が生まれ、明治以降は国内のみならず中国などへも大量に輸出されました。
現在も大阪には昆布の加工・販売を行う業者が多く、大阪昆布商工同業会が設立100周年を記念し、2001(平成13)年に発祥碑が建立されました。
「昆布ロード」と最近皆さんが良く使われますが、この名前は「昆布」のことを学問的に研究された第一人者、北海道大学の大石圭一先生がとても苦心して名付けられた素晴らしいネーミングです。
昆布を出汁だけで終わらせるのはもったいないですね。
「もったいない」は今や世界共通語となっていますが、昆布にもこの「もったいない」の想いがあったからこそ、加工の技術が発達したのではないでしょうか。
昆布は和食には欠かせない食材です。
つくだ煮や松前漬けとして食べるだけでなく、昆布のだし汁は和食の汁物や料理の隠し味として世界の料理に使われるなど、多岐に渡っています。
そこで今日は世界の料理・和洋折衷の昆布料理をご紹介します。
- 豆腐 150g
- 昆布角切り 2枚(15㎝×10㎝)
- 酢 160cc
- はちみつ 大さじ1
- 塩 大さじ1
- ローレル 1枚
- ガーリックパウダー お好み(小さじ半分程度)
- コリアンダーシード お好み(1、2つまみ)
- オリーブオイル 大さじ半分
1.
豆腐を耐熱皿に乗せ、電子レンジの解凍コースで2分加熱します。
2.
豆腐の上に皿やグラスなどで重石をして、冷蔵庫に2時間程度保存します。
3.
豆腐がすっぽり入る蓋付きの容器に昆布を敷き、豆腐を挟みます。さらに昆布を上に置き、冷蔵庫に半日保存します。
4.
昆布締めにした豆腐を取り出し、昆布はハサミでせん切りにします。
5.
昆布締めにしていた容器に、豆腐以外の材料とせん切りにした昆布を入れ、良く混ぜます。
6.
良く混ぜた中に豆腐を入れ、全体に浸かるようにします。
7.
冷蔵庫で一晩休ませたら出来上がりです。
クラッカーの上に乗せたり、トマトの上に乗せたりすると美味しいです。
バジルやルッコラ、チャービルなどのハーブにとても良く合いますよ。
チーズのような味の豆腐の昆布締めピクルス、酢昆布も一緒に召し上がって下さい。
仕上がり分量が100gなら、絹ごし豆腐が56Kcalに対してプロセスチーズは339Kcalです。
ダイエットにも良さそうですね。
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