妊娠したとき、勤め先の会社で行う出産・育児手続きまとめ (1/2)

執筆者: HRプラス社会保険労務士法人
はじめに

みなさん、こんにちは。

さとう社会保険労務士事務所の黒田絵理です。

今回は、従業員から妊娠の報告を受けてから、産前産後休業・育児休業という推移していく過程において、会社としてどのような手続きが必要になるのか、一連の流れをご説明いたします。

妊娠の連絡を受けたら

従業員から妊娠の連絡を受けたら、まずは出産予定日を確認し、産前産後休暇の期間を算出します。

 

法定の産前産後休暇は、出産予定日を基準に計算します。

産前が6週間(多胎妊娠の場合は14週間)産後が8週間です。

 

 

産休に入る前に

従業員が産休に入る前に、いくつか確認しておくべきことがあります。

 

育児休業を取る予定かどうか。

会社の規定によっては、育休が取れない身分の従業員がいることがあります。
貴社の育児介護休業規程を確認しましょう。


雇用保険に加入している期間が1年以上ある従業員なら、育児休業給付金が受けられます。

 

出産費用の支払い方法

病院に全額自己負担で支払うか、「直接支払制度」を利用するか。


全額自己負担するとのことだったら、「出産育児一時金」が受けられますので、事前に申請書を渡しておき、出産したら医師の証明を貰うように伝えましょう。

 

出産手当金

健康保険に加入している従業員なら、産休中の所得補償で「出産手当金」が受けられます。
事前に申請書を渡しておき、出産したら医師の証明を貰うように伝えましょう。

産休に入ったら

社会保険に加入している従業員であれば「産前産後休業取得者申出書」を年金事務所(健康保険組合加入の事業所は、健康保険組合)へ提出します。


産前産後休暇期間中は、社会保険料の免除を受けられますが、申出書を提出しなければ免除対象となりません。

出産したら

出産日、生まれた子の名前、性別を確認します。
出産予定日と出産日がずれた場合は、産後休暇の期間、育休開始の期間が変わりますので、再度期間を計算します。


産前産後休業取得者申出書も、実際の出産日によって産後休暇の終了日が変わる場合、変更届の提出が必要になります。

 

 

産後休暇が終わり、育児休業に入ったら

社会保険加入者の場合は、「育児休業取得者申出書」を年金事務所(健康保険組合加入の事業所は、健康保険組合)へ提出します。


育児休暇期間中も社会保険料の免除を受けられますが、申出書を提出しなければ免除対象となりません。

 

出産手当金の申請を

また、社会保険加入者の場合は出産手当金の申請ができます。
産休前に従業員に渡している申請書に必要事項を記入して貰って回収し、協会けんぽ(健康保険組合加入の事業所は、健康保険組合)へ申請します。


出産費用を全額自己負担している従業員ならば、この時一緒に出産育児一時金も申請しましょう。

 
 コラムニスト情報
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