脳震盪(のうしんとう)、軽く見ないで!脳障害や後遺症を引き起こす、スポーツ事故の危険性 (1/2)
こんにちは、理学療法士の高田彰人です。
競技スポーツやスポーツ観戦などにおいて「脳震盪(のうしんとう)」は時折見かけるものであり、スポーツに携わる方であれば聞き覚えのある言葉かと思います。
頭部に衝撃を受けた直後に発症する、一過性および可逆性の意識や記憶の喪失を伴う症状です。
名前の「震盪」とは、激しく揺れ動かすという意味である。
Wikipediaより
本人の強い意志や、勝敗の重要性が先行してしまいがちです。
そのため軽い接触として捉えてしまい、すぐに復帰させてしまうことがあります。
頭部へのダメージは、時に後遺症や命の危険をさらすこともあります。
正しい対処方法をとらなければ、取り返しのつかない事態を招く可能性もあります。
- アメリカのプロボクサー:89%
- 本邦のプロボクサー:70%
- 大学生のアメフト:1年間で5%
- 高校生のアメフト:1年間で3~4%
- プロ、大学生、高校生のサッカー:1~10%
- アイスホッケー:10%
- 乗馬、ラグビーでは脳震盪が全外傷の約17%を占める
- 意識消失
- 頭痛
- 耳鳴り
- 物忘れ
- めまい
- 聴覚障害
- 吐き気
- 手足の震え
- 焦点が合わない
グレードⅠからグレードⅢまで、3段階あります。
- グレードⅠ:意識消失/なし、症状の持続/15分以内に消失、試合復帰/可
- グレードⅡ:意識消失/なし、症状の持続/15分以上続く、試合復帰/不可
- グレードⅢ:意識消失/あり、試合復帰/不可
一度、脳震盪を起こした競技者は、起こしていない競技者よりも、6倍も発生率が高まるといわれています。
受傷直後から症状が出ているうちに再び脳震盪が起こると、今度は脳循環障害が高度に進みます。
脳の腫れが異常に起こり、命の危険があるともいわれています。
パーキンソン症候群を呈することがあるといわれています。
アルツハイマー病に類似した、症状が出現することもあります。
神経細胞の脱落、脳の萎縮が起こり、永続的な認知機能障害が起こります。
ボクシングでのパンチドランカーと呼ばれる状態です。
ボクシングの研究では、引退後10数年に症状が出てくることが多いといわれています。
試合数の多さや、引退年齢の高さなど、打撃回数に因るものだと考えられます。
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【資格】
理学療法士
認定理学療法士(スポーツ理学療法)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本コアコンディショニング協会マスタートレーナー
【トレーナー活動歴】
土浦日本大学高等学校
茨城県立取手松陽高等学校 男子バスケットボール部
茨城県立取手第二高等学校 男子バスケットボール部
茨城県少年男子国体バスケットボールチーム
車椅子バスケットボール 日本代表選手
【研究分野】
体幹機能
バスケットボールの障害
足関節捻挫
疲労骨折
肉離れ
【所属学会】
日本理学療法士協会
日本整形外科スポーツ医学会
日本臨床スポーツ医学会
日本コアコンディショニング協会
【コンセプト】
①監督‐選手‐トレーナーの共通理解の徹底化
②トレーニングと障害予防の融合
③アウターマッスルとインナーマッスルの共同
【トレーナー目標】
日本が世界では通用しないと思われているスポーツ分野の底上げ
【ブログ】
バスケ選手のためのトレーニング理論
http://ameblo.jp/arinco-power55/
【アドレス】
g.torini.9@gmail.com
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