脳震盪(のうしんとう)、軽く見ないで!脳障害や後遺症を引き起こす、スポーツ事故の危険性 (2/2)

執筆者: 高田 彰人 職業:理学療法士、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
試合復帰のガイドライン
  • ラグビー:3週間頭部への打撃を禁止、試合復帰にあたり専門医の診断が必要
  • プロボクシング:ノックアウトされた競技者は、60日間の試合出場停止

 

重度の脳震盪を3回経験した競技者には、引退勧告も

脳震盪後も、競技者の自覚症状を細かく聴取することが重要です。

自覚症状が高度であったり、長時間継続したりするときは、脳の損傷があることを想定し、専門医によるMRIなどの精査を検討する必要があります。

 

おわりに

脳震盪は一度発生すると、再発率が上昇し、放っておくと重度の後遺症を招くことが多くあります。

 

したがって、脳震盪に遭遇した際には症状を軽視せずに、選手の状態を定期的に把握することが重要であり、症状によっては医療機関との速やかな連携が必要になることもあります。

 

参考文献

  • 谷諭ほか:プロボクシングにおけるパンチの影響 全国規模のアンケート調査より.日本臨床スポーツ医学会雑誌9:413-416,2001.
  • cantu RC:second impact syndrome.Clin Sports Med 17:37-44,1998.
  • Jordan BD:Chronic traumatic brain injury associated with boxing.Semin Neurol
  • 20:179-185,2000.
 
 コラムニスト情報
高田 彰人
性別:男性  |   職業:理学療法士、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

【資格】
理学療法士
認定理学療法士(スポーツ理学療法)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー
日本コアコンディショニング協会マスタートレーナー

【トレーナー活動歴】
土浦日本大学高等学校
茨城県立取手松陽高等学校 男子バスケットボール部
茨城県立取手第二高等学校 男子バスケットボール部 
茨城県少年男子国体バスケットボールチーム
車椅子バスケットボール 日本代表選手

【研究分野】
体幹機能
バスケットボールの障害
足関節捻挫
疲労骨折
肉離れ

【所属学会】
日本理学療法士協会
日本整形外科スポーツ医学会
日本臨床スポーツ医学会
日本コアコンディショニング協会

【コンセプト】
①監督‐選手‐トレーナーの共通理解の徹底化
②トレーニングと障害予防の融合
③アウターマッスルとインナーマッスルの共同

【トレーナー目標】
日本が世界では通用しないと思われているスポーツ分野の底上げ

【ブログ】
バスケ選手のためのトレーニング理論
http://ameblo.jp/arinco-power55/

【アドレス】
g.torini.9@gmail.com

 

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