黒い点が見える、視界が歪んで見える…ストレスが原因の目の病気かも?症状とセルフチェック (1/2)
目の病気「中心性蔣液性脈絡網膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいみゃくらくもうまくしょう)」について解説。ストレスが原因と言われています。
こんにちは、眼科検査技師の中根千恵です。
今回、お伝えする眼の病気「中心性蔣液性脈絡網膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいみゃくらくもうまくしょう)」は、聞き慣れない疾患かと思います。
ですが、意外にも多くの男性が発症しています。
働き盛りの世代男性が発症することの多い病気です。
女性がこの疾患になることは、ほぼありません。
なぜ男性ばかりが発症するのか、原因不明とされています。
完全に解明されているわけではありませんが、発症の原因は「ストレスによるもの」という見解が有力とされています。
ですが、なぜストレスからこの「中心性蔣液性脈絡網膜症」になるのか、未だに不明の部分が多いのが現状です。
30代~50代男性の発症率が高いのが、この疾患の特徴です。
やはり、仕事等によるストレスが多い時期だからでしょうか。
子供や10代で発症することは、まずありません。
中心性漿液性脈絡網膜症にかかると、次のような症状が現れます。
ただし、これらの症状は「黄斑偏性」「加齢黄斑偏性」という病気の際にもみられますので、これだけで「中心性漿液性脈絡網膜症」と断定することはできません。
飛蚊症と間違われやすいのですが、黒い点のようなものが見える場合があります。
生理的飛蚊症(特に病的ではなく治療が必要ないもの)は、視点を動かすと黒い点が動いたり揺らいで見えるのが特徴です。
それに対して中心性漿液性脈絡網膜症は、常に見たい部分(焦点)の中心に黒い点があり、視点を変えても常に見たい場所の真ん中に暗点が見えます。
のちほど詳しく述べますが、ものを見るのに1番大切な部位が腫れるのがこの疾患です。
その影響で、視力が低下する場合があります。
眼鏡やコンタクトを使用しても視力は向上しません。
分かり易いのは直線を見たときです。
縦線・横線がまっすぐ引かれた表などを見ると、その表の中心点を見た際にまわりの線のどこかが歪んでみえます。
また、歪みと共に色合いが微妙に違って見えることもあります。
両眼同時に発症することは、ほぼありません。
なぜ物が歪んで見えるの?
眼の奥には「中心窩(ちゅうしんか)」という部位があります。
ここが、視力が1番良く見える部位になります。
ものを見るのに1番大切な場所です。
その中心窩を囲むように「黄斑(おうはん)」、そして「網膜(もうまく)」いう部位があります。
この黄斑部・網膜に水(漏出液)が溜まることで、眼の内側から形が歪み、その影響で物も歪んで見えるようになります。
眼の内側をとりまく網膜の後ろ側には「脈絡膜(みゃくらくまく)」という部位があります。
脈絡膜は、網膜の外側を覆うように形成されています。
それが、何かしらの理由で脈絡膜から水が漏出します。
その水圧により「色素上皮(しきそじょうひ)」という部位に亀裂が生じます。
そこから水が流れだし、脈絡膜と網膜・黄斑部の間に水が溜まり腫れていきます。
このように、漏出液が黄斑部に溜まり腫れるというメカニズムは解明されています。
それでも、なぜこのような現象が起こるのか、また、ストレスとの関連性は、まだまだ未知の部分が多いのが現状です。
経過観察を行い、自然治癒したら特に治療は必要ありません。
なかなか治癒しない場合や、後遺症が残りそうなケースはレーザー治療を行います。
- 水が溜まっているせいで網膜に栄養が行き届かなくなっている
- 視力の回復が悪い
- 水が引いてきても網膜にシワがよって物が歪んで見える状態が続く可能性がある
黄斑部や網膜に水が流れ込んでくる原因となっている「色素上皮」の亀裂部分にレーザー(光凝固)を当てて止めます。
水が漏れなくなったら、あとは溜まっていた漏出水が自然に吸収されるのを待ちます。
レーザー後は3週間ほどで、腫れが引いてくる場合がほとんどです。
治癒しても、再発を繰り返す場合も
1度治癒しても再発した場合、同じ裂け目、もしくは近い所から水が漏洩する可能性が高いと言われています。
ですので、水が流れ出る色素上皮の裂け目をレーザーで固めておくことで、再発防止につながります。
「前回は右眼だったのに、今回は左眼に発症した」
そのようなケースも多々あります。
原因が解明されていないので、残念ながら確実な予防策はありません。
重複して何度も述べますが、原因はほぼ「ストレス」という疾患です。
ですが、ストレスを抱える男性全員がこの疾患を発症しているわけではなく、医学的には確実に「ストレス」との関連性を証明できていないという現状もあります。
ストレス以外にも、この「中心性蔣液性脈絡網膜症」という疾患になる要因があるのではないかと言われていますが、医学的解明はされていません。
とは言え、やはりストレスは溜めない方が良いでしょう。
ストレスは、万病のもと。
「中心性蔣液性脈絡網膜症」の予防に限らず、これは様々な病気にも言えることですね。
「中心性蔣液性脈絡網膜症」は、早期発見が大切です。
ときどき、セルフチェックを行いましょう。
片眼ずつ隠して縦・横の直線を見てください。
左右ずつ行います。
視点はキョロキョロせず、中心の1点のみを見つめてください。
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